大町市議会 2022-09-07
09月07日-03号
(1) 膨大な増産による地下水調査の徹底を図れるか。
(2) 農業や自然環境に影響はないか。
(3)
工場等誘致振興条例による助成金額の合計は。
3.マイナンバーカードによる保険証について
(1) 保険証とする場合の課題は何か。96
~
11333番
傳刀 健
[一問一答]1.
中心市街地活性化と
結婚支援事業について
(1)
中心市街地活性化までの道筋はあるのか。
(2) 「恋人の聖地」の活用法は何か。
(3)
まちなか結婚式で中心市街地を活性化させられないか。
2.
障害者優先調達推進法における令和3年度実績について
(1) 目標値に対して、実績はどうであったか。113
~
128412番
大和幸久
[一問一答]1.
北アルプス国際芸術祭について
(1) 第3回開催を決めた芸術祭の課題は何か。
2.まちづくりについて
(1) 人口急減期を迎える中、次世代につなげる「まちづくり」の課題は何か。128
~
147516番
中牧盛登
[一問一答]1.大学誘致または設置について
(1)
信州大学情報系新学部誘致の考えは。
(2) 大町市立大学の開設に対する考えは。
2.市民バスふれあい号について
(1) 市民バスの課題は。
(2) 常盤東コース(デマンド)の課題は。
(3) 市民バスの今後の方向性は。148
~
164
△開議 午前10時00分
○議長(二條孝夫君) おはようございます。ただいまから9月定例会の本日の会議を開きます。 本日の出席議員数は15名であります。よって、定足数に達しておりますので、会議は成立いたしました。 なお、欠席、遅参等については事務局長に報告いたさせます。事務局長。
◎事務局長(藤澤浩紀君) 報告いたします。 中村直人議員は、療養のため、本日の会議を欠席いたします。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) なお、本日の会議に出席を求めた者は、市長、副市長、教育長、
病院事業管理者、各部長及び庶務課長であります。
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△日程第1 市政に対する
一般質問---------------------------------------
○議長(二條孝夫君) 日程第1 市政に対する一般質問を行います。 質問通告者は14名であります。 よって、本日は議事日程記載のとおり5名とし、明日8日に5名、明後日9日に4名の予定で質問を行いますので、御了承いただきたいと思います。 これより質問に入ります。 質問順位第1位、岡秀子議員の質問通告は3項目です。岡秀子議員の質問を許します。岡秀子議員。(拍手) 〔14番(岡 秀子君)登壇〕
◆14番(岡秀子君) 政友クラブの岡秀子でございます。 市長の市政運営について、令和3年度決算について、発達障害児及び
発達障害児童・生徒等への支援について、3項目について質問をいたします。 まず1点目、市長の市政運営について、5期目への抱負と
行財政運営方針を伺います。 去る6月26日の
大町市長選挙において、市民の大きな負託を受け当選され、7月14日より5期目をスタートされました。 これまで4期16年にわたり、豊かな行政経験を生かし、市民協働、「市民の参画と協働でつくるまちづくり」の理念を根幹に据え、定着させながら、慎重で粘り強い市政運営をされてまいりました。特に、財政運営は抜本的な改革をされ、平成18年度
実質公債費比率21.3%から令和3年度8.1%までに改善され、市債残高は217億円から141億円へと76億円の減となるなど、健全財政を堅持されております。優良企業の誘致、「
子育て支援日本一」を目指した子育て支援の充実、
北アルプス国際芸術祭2回開催など、様々な事業実績は枚挙にいとまがございません。 これまでの4期16年を振り返り、評価と課題についてどのような総括をされているのでしょうか。その総括を踏まえ、5期目の抱負として重点的に取組を進めるものは何でしょうか、お尋ねをいたします。 以上で1回目の質問を終わります。
○議長(二條孝夫君) 岡秀子議員の質問に対する答弁を求めます。市長。 〔市長(牛越 徹君)登壇〕
◎市長(牛越徹君) 私の市政運営につきまして、初めに、これまでの4期16年の評価と課題について、どのように総括しているかとのお尋ねでございます。 私は、平成18年7月から市民の皆様の負託を受け、これまで4期にわたり「市民参加と協働」の理念を掲げ、地域の再生を目指し、市政運営に取り組んでまいりました。 就任当時は、国が進める地方分権や三位一体の改革に伴う地方財政の大きな枠組みの変化の中で、当市の財政状況も、先ほど議員の御質問にもありましたように
実質公債費比率が21.3%となるなど、財政の再建が急務であり、その健全化の取組とともに市民参加と協働のまちづくりをスタートしました。 2期目では、急激な人口減少に伴う移住・定住対策と
子育て支援策の構築に取り組み、3期目には、大町病院の経営健全化が大きな課題となりました。そして4期目では、
新型コロナウイルスに対する
感染防止対策とワクチンの接種とともに、市民生活の底支えと市内産業、地域経済への支援に力を尽くして取り組んできたところでございます。 現在、ロシアの
ウクライナ侵攻による国際経済の混乱に伴い、地域経済に大きな影響が及んでおり、「新たな日常」と言われる大きな変換期を迎えております。また、少子高齢化や首都圏への人口集中に伴う人口減少の進行は、地域活力の低下や地方経済の縮小など、広範かつ深刻な影響を及ぼしております。 こうした中、市では、市民の皆様が将来にわたり安心して住み続けることができる持続可能なまちづくりを進めるため、地域の特性を生かした新たなまちづくりを目指し、様々な取組を進めてまいりました。 平成29年度にスタートした第5次総合計画におきましては、基本構想に5つのまちづくりのテーマを掲げ、刻一刻と変化する社会情勢を踏まえ、基本理念に「ひとを育てる」を掲げ、市の将来像「未来を育む ひとが輝く 信濃おおまち」の実現に向け、各種施策を着実に進めてまいりました。 まず、人を育む分野では、
コミュニティスクールの推進により、地域の特性を生かした魅力ある学校づくりを進めるとともに、学校、保育園の計画的な整備や改修による教育・保育環境の向上と子育て世代に対する総合的な支援策の充実に努めました。 また、市民の芸術・文化活動への支援のほか、スポーツに親しむ環境の整備に力を尽くしたところでございます。 次に、産業振興の分野では、私自身が県内外の優良企業を訪問して
トップセールスを行い、国内トップの飲料水や食品製造の工場の誘致、駅前への
ビジネスホテルの立地などに結びつけることができました。 また、近年、市内に移住された若い世代の皆様による起業・創業の取組が数多く見られ、地域の振興に新たな息吹を感じております。また、移住・定住の促進では、他に先駆けて様々な奨励策を創設するなど、積極的な施策の展開に努め、一定の効果が現れてきたものと考えております。
北アルプス国際芸術祭では、過去2回の開催を通じて、多くの皆様が当市を訪れ、豊かな地域資源の魅力を体感していただくとともに、市民の皆様が
ふるさと大町市のよさを再認識し、愛着と誇りを持つ機運の醸成にも寄与したものと考えております。 次に、安心・安全なまちづくりでは、大町病院の経営健全化を支援し、コロナ禍の厳しい環境の中、病院職員の皆さんの一丸となった取組により、1年前倒して資金不足解消を達成するとともに、医師の増員となり、医療体制が充実してまいりました。 また、
新型コロナ感染症対策では、迅速なワクチンの接種や生活困窮者への支援に力を尽くすとともに、高校生までの
医療費無料化や高齢者・障害者福祉の充実・向上に努めました。 激甚化する自然災害への備えでは、消防団の資機材の整備や自主防災会への支援などの地域防災力の強化や
消費生活相談体制の充実など、防災・防犯体制の整備を積極的に進めてまいりました。 市民生活と産業の基盤整備では、
広域一般廃棄物処理施設の建設のほか、地域の悲願、
松本糸魚川連絡道路の整備では、市街地区間について、幅の細いルート帯案が示され、そのイメージが具体的に見える段階にまで進んでまいりました。 最後に、市民の参画と協働では、積極的にまちづくりに取り組む市民活動団体が増える一方で、人口減少、高齢化などに伴い自治会への加入率が低下するなど、新たな課題も生じております。 第5次総合計画の進捗管理として進めております行政評価では、
前期基本計画の最終年度となる令和3年度の評価結果として、「順調」または「おおむね順調」とする評価が全体の9割以上となり、計画どおり順調に進捗が図られたものと理解しております。 今後も、ひとづくりを軸に据える市の将来像の実現に向け、力を尽くして取り組んでまいります。 次に、5期目の抱負と重点施策として何に取り組むかとのお尋ねでございます。 市民の皆様の負託を受け、引き続き市政を担当するに当たり、改めて初心に立ち返り、安心して暮らせる
ふるさと大町、元気な大町を次の世代に引き継ぐため、全力で取り組んでまいる所存でございます。そのため、これまでの4期を振り返り、その積み重ねの上に立ち、第5次総合計画に掲げる市の将来像の実現に向け、5つの重点施策を進めてまいります。 まず、1つ目の柱、「安定した雇用の場の確保と創業・起業を支援する」では、移住・定住と子育て支援による人口増加には、雇用の場の確保と産業の振興が不可欠であり、商店街の魅力向上を図るとともに、創業を目指す意欲ある起業者を積極的に支援することといたします。 また、将来を担う高校生には、地域の産業や文化への理解を深め、郷土への愛着を醸成する機会を創出するとともに、高校と市、企業等が連携し、地域の課題解決に向けた探究的な学びを実践いたします。 2つ目の柱、「大町らしさを活かして新しい人の流れをつくる」では、美しく豊かな自然や景観、歴史や風土を生かし、滞在・体験・周遊型の観光により、人の流れの創出を図ってまいります。また、新型コロナの影響を受けている訪日外国人の誘客を再度図るなど、人の流れの再構築に努めます。 こうした人の流れは仕事を起こし、仕事が起こると人が集まり、人が集まると消費が生まれます。この好循環を喚起する仕組みを構築するため、地域における
ボランティア活動やインターンシップ、自然体験などを通じて、継続的な関わりを求める都市住民を取り込み、関係人口の創出・拡大により、大町市のファンづくりに向けた取組を積極的に進めてまいります。 3つ目の柱、「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」では、若い世代の皆様が安心して働ける質の高い雇用を生み出すとともに、結婚を志向する出会いの場の創出に努めます。結婚・出産・子育ての切れ目のない支援を継続して進めるとともに、仕事と生活の調和、ワーク・ライフ・バランスを確保し、核家族化が一層進行する中、子育て世代の3世代同居や近居の促進により、子育てしやすい環境づくりを目指します。 4つ目の柱、「安心安全な暮らしと時代に合った地域をつくる」におきましては、地域防災力の向上や持続可能な公共交通の確立を図るとともに、人口減少を踏まえ、既存のストックのマネジメントの強化や
立地適正化計画に基づくコンパクトなまちづくりを進め、子どもから高齢者まで安心して暮らせる地域づくりに力を尽くします。 また、IoT、DX(デジタル変革)などの高度情報技術を活用し、地域の課題解決に努めてまいります。 そして最後、5つ目の柱は、「豊かな自然を守り、持続可能な地域社会をつくる」であります。北アルプスの清冽な水と空気、里山に広がる森林や魅力ある田園風景は、地域の豊かな暮らしを育んでまいりました。この豊かな自然を100年先の未来へ引き継ぐため、世界共通の課題であります地球温暖化の抑止、
ゼロカーボンシティ宣言に基づく脱炭素社会の実現に向け、
再生可能エネルギーの活用などにより、地球環境に優しい持続可能なまちづくりを進めてまいります。 第5次総合計画の基本構想が目指す「まちづくりはひとづくり」の原点に立ち、これらの5つの重点施策を中心として、まちづくりのテーマ、5本の政策の遂行により、地域や産業を担う人材の育成をはじめ、市の発展を支える人を育むことに全力を傾注して取り組んでまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。岡秀子議員。
◆14番(岡秀子君) 令和2年8月からの
新型コロナ克服戦略おお
まち再生プランによる取組は、「市民の命と健康を守り、地域の活力を再生する」を掲げ、
感染防止対策とワクチンの早期接種、
特別定額給付金の早期給付、市内の飲食・宿泊業、そのほか広範な事業者への支援等々、全庁体制で切れ目なく事業展開をされ、果敢な取組がずっと続けられております。 また、令和3年度は、第5次
総合計画前期基本計画の最終年でした。そして令和3年度一般会計決算では、歳入総額189億円余、歳出総額179億円余、実質収支額8億5,000万円余の黒字決算となりました。特別会計、企業会計も良好な水準となっております。 現在の大町市は、ずっと続くコロナ禍で、景気、雇用情勢の低迷に加え、物価高騰、円安等々で市民生活も地域経済も大変疲弊している現状がございます。大きな課題である人口減少、少子高齢化などの不安要素も多く、先行きも全く不透明な中で、健全な行財政運営を進める上での方針をお尋ねいたします。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 健全な行財政運営に向けた方針についてのお尋ねにお答えいたします。 議員御指摘のとおり、コロナ禍における景気等の悪化や物価高騰などにより、市民生活や地域経済は不安定な状況が続いております。このため市では、
新型コロナ克服戦略おお
まち再生プランの見直しを図り、新たに感染症対策と地域活力の再生と成長に向けた経済対策を大きな2本の柱とする平穏な暮らしとまちの活気を取り戻すための出口戦略を構築し、先般、
議会全員協議会において御説明を申し上げたところでございます。 また、市では、第5次
総合計画基本構想におきまして、自治体の経営像を人材や財源など限られた経営資源を有効に活用し、最大限の効果を上げることにこだわり、
行政サービスを提供すると位置づけるとともに、4つの個別の方針を掲げております。 個別方針の1つ目、連携・協働の推進では、近隣市町村との連携や市民、団体、企業等との協働の促進、民間等の外部資源の活用により、それぞれが持つ得意分野や人材を生かし、地域の様々なニーズに対応してまいります。 また、持続可能な財政運営では、市税や国保税の収納率の向上を図るため、体制を強化し、歳入を確保するとともに、行政需要の動向等を見据えた計画的な財政運営により、歳出の最適化を図ってまいります。 次に、事業・施設のマネジメントでは、
公共施設等総合管理計画や
個別施設計画に基づき、多目的な施設の活用や整備、改修による利便性の向上を図るとともに、施設の状況などを的確に把握し、用途の見直しや統合を進めてまいります。 また、多様化する市民ニーズに柔軟に対応するため、事務事業について総合的な観点から点検を行い、目的を達成した事業等の縮小・廃止や統合などの効率化を図ります。 最後に、
組織運営体制の強化では、
社会経済情勢が大きく変化し、行政需要が多様化する中、様々な課題に対応するため、課題解決型・組織連携型の運営体制の構築を図るとともに、市がまちづくりの中心的な役割を果たすため、政策遂行力を高め、市民と共に積極的に地域活動に取り組む熱意と能力あふれる職員の育成を目指してまいります。 市政を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあり、これに的確に対応し、市民に対して適切な
行政サービスを提供するために、限られた経営資源を今まで以上に効率的・効果的に活用し、自主自立的な行財政運営を進めていくことが極めて重要であると考えるところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。岡秀子議員。
◆14番(岡秀子君) 5期目に当たっての行財政運営の方針をお聞きいたしました。 これまでどおり、堅実に着実に進めていっていただきたい、このように思うところでございます。 次に、市民が住んでよかった、もっと住み続けたい、大町市民でよかったと実感できるように、そして将来の子どもたちも安心して暮らせるまちを市民は望んでおります。 市長は、どのようなビジョンを描いてまちづくりを進めるおつもりでしょうか。これまでの総合計画の行政計画を用いての答弁ではなく、市民が夢や希望を持てるような市長の御決意をお聞かせいただきたいと存じます。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 私が考えるまちづくりのビジョンは何かとのお尋ねでございます。
新型コロナウイルスの感染拡大を一つの契機として、新たな日常の確立とともに、情報通信技術の利活用と普及が加速することにより、人々の社会生活において、時間の制約や物理的な制限を受けない活動が可能となってきております。 視点を変えますと、今や必ずしも居住地が職業選択の必須条件ではなくなりつつございます。また、新型コロナの影響により、図らずも人々の価値観やライフスタイルは大きく変容し、物質的な豊かさから心の豊かさを求める傾向が一層顕著となり、暮らしの中のゆとりや「個」を大切にする生き方の重視など、価値観の多様化も相当加速してきていると感じております。 こうした思いを胸に、今般の市長選挙では、「未来に向かい
市民一人ひとりが大切にされる 持続可能なまちづくり」を掲げ、市民の皆様に訴えてまいりました。この多様性にあふれる時代の潮流を捉え、まちづくりにおきましても、都会を模倣して、そのミニチュア版をつくるのではなく、ここだけにしかない地域のよさを生かし、地域の特性に合った視点から、まちづくりを進めることが極めて肝要であります。その結果、他の地域との差別化が図られ、大町のよさが際立ち、関係人口も呼び込む持続可能なにぎわいの創出につながるものと考えております。 幸い当市は、他にはない豊かな自然環境や受け継がれてきた歴史や伝統文化など、心の豊かさを実感できる豊富な地域資源に恵まれております。一方、これら既存の資源そのものの価値にただ頼るだけではなく、そこに新たな発想で環境や文化など新しい価値を創造し付加していくことが重要だと考えております。 今まで私たちが当たり前に飲んでいた水は、様々な企業がその秀でた価値を見いだし、また、国際芸術祭では、芸術というフィルターを通して、これまで地域に埋もれていた魅力を再確認・再認識させ、さらに地域資源を「学習旅行」という切り口で、新たな観光需要を創出する取組が始まっております。 大町には私たちが気づいていない魅力がまだまだ隠れており、若く柔軟な発想で挑戦する動きも徐々に広がってきており、こうした若い力を行政がしっかり支え、応援し、継続できる環境を整えて、「新たな挑戦を後押しするまち」「若者や希望者がチャレンジできるまち」でありたいと考えております。まちづくりに決して近道はなく、そのための特効薬もありません。地道な取組の積み重ねこそが力であることには変わりありません。そのため、「
SDGs未来都市」で掲げる「水」を起点とする軸はぶれることなく、現在進める施策を着実に推し進め、常に新たな視点で見直し、挑戦してまいります。 これらの取組を通じて、大町が国内外に広く認知され、市民の皆様が大町に生まれ育ったことに誇りを持ち、郷土に愛着を持つことができる、そのようなまちづくりを目指す所存でございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。岡秀子議員。
◆14番(岡秀子君) ぜひ、将来の子どもたちのためにも頑張って進めていただきたいと存じます。 次に、2点目の令和3年度決算について、
健全財政堅持に向けた持続的な取組についてお伺いをいたします。 令和3年度の決算については、長引くコロナ禍の影響下においても健全財政が堅持されました。どのような点に重点を置いて取り組まれたのでしょうか、お聞きをいたします。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部長。 〔総務部長(和田泰典君)登壇〕
◎総務部長(和田泰典君) 令和3年度に重点を置いた取組についてのお尋ねにお答えいたします。 令和3年度の事業執行に当たりましては、長引くコロナ禍の影響により、地方税等の減収や市税をはじめとする収入確保に非常に厳しい状況が見込まれましたことから、予算編成時に事務事業の検証を行い、事業の選択と集中を一層強化した上で、効果的な施策の展開に努めました。また、歳入では、コロナ禍による景気の低迷や自主財源の確保が厳しい中、庁内部局が一丸となり、市税等の収納率向上を図るとともに、国・県支出金など財源確保、有利な地方債の活用、経常経費の徹底した削減に努めました。 その結果、令和3年度の実質収支額は8億5,000万余となり、また、健全化判断比率は国の示す基準を大きく下回り、財政の健全性は確保できたところであります。 なお、
実質公債費比率や将来負担比率の変動は地方債残高や償還額が要因であり、これらにつきましても毎年度の予算管理に意を配し、中長期的な観点から安定的な財政運営に努めてまいりましたことから、適正な水準を維持しているものと考えております。 今後、学校再編や国民体育大会などに関連した大型事業が予定されており、これらの大型事業に関わる財政負担の平準化を図るとともに、財源の確保や効果的な財源配分に加え、徹底した経常経費の削減より健全財政の堅持に努めてまいります。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。岡秀子議員。
◆14番(岡秀子君) 本年度から第5次総合計画後期基本計画がスタートし、確実な施策の実施とともに、健全財政の堅持も期待されます。一方で、コロナ禍等により、市内経済は大きな痛手を受けており、様々な施策を講じておりますが、いまだ回復が見えていないと感じております。 健全財政を堅持しながら、どのように重点目標の達成を図っていくのでしょうか、また、どのように経済回復を図っていくのでしょうか、お尋ねをいたします。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) 健全財政を維持しながら、どう重点目標の達成や経済の回復を図っていくのかとのお尋ねにお答えをいたします。 市が掲げます重点施策を実現するためには、限られた経営資源をこれまで以上に効果的・効率的に活用するとともに、各部局が情報を共有し、経済・社会・環境の3側面から包括的に取り組むことが重要であります。また、長引くコロナ禍は、市の基幹産業の一つであります観光業を中心に、幅広く宿泊業や飲食業、また交通事業者などの経営に甚大な影響を及ぼしております。この厳しい状況を乗り越えるには、国・県の交付金や支援金を効果的に活用するとともに、各種施策を横断的に結びつけ、適時適切に実施することが必要であります。 また一方で、新型コロナ感染症の拡大はなお止まることを知らず、景気の回復が見通せない状況におきまして市税の増収は多くを見込むことができず、地方交付税が減少することも勘案いたしますと、今後、一般財源が大きく増額に転じることは難しいものと考えております。 健全財政を維持しつつ、重点目標の達成や市内の経済対策を図るためには、限りある財源を最大限効果的に活用できますよう、後期基本計画や
新型コロナ克服戦略おお
まち再生プラン、こちらのほうを踏まえつつ、事業の選択と集中を一層強化し、効果的に施策を展開していくことが不可欠であります。 また、常に情報収集に努めまして、国・県からの支援にとどまらず、民間団体等の助成金などの活用など、幅広い視点から財源確保に努めますとともに、有効な地方債の活用なども視野に入れながら、引き続き健全な財政運営に努めてまいります。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。岡秀子議員。
◆14番(岡秀子君) 次に、
大町総合病院の経営改善の取組をお伺いいたします。 令和3年度病院事業会計決算は、収益的収入約52億円で、収益的支出は約48億円となり、純利益が約4億500万円となりました。常勤医師等の増員による診療体制の充実等により、入院、外来ともに患者数が増加し、経営改善となりました。 平成29年の資金不足比率22%、このときは、一時借入金残高14億円でした。経営健全化計画の下、経営改善に取り組まれましたが、令和2年度実績値、資金不足比率ゼロ%、一時借入金残高4億円、令和3年度実績値、資金不足比率ゼロ%、一時借入金残高ゼロ円、計画期間満了をもって完了となりました。 次期中期計画となる経営強化プランは、今年度中策定を目指されております。大町病院が地域包括ケアシステムを担い、貢献できるかが進むべき将来像であると、このように事業管理者は申されておりました。地域に根差した医療を目指していくとのことですが、どのくらい進展しているのでしょうか、お聞きいたします。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。
病院事業管理者。 〔
病院事業管理者(藤本圭作君)登壇〕
◎
病院事業管理者(藤本圭作君) 地域に根差した医療への進捗についての御質問にお答えします。 大町病院では、基本方針にも定めております地域包括ケアシステムの中心を担う病院として、また、地域に根差した医療を実現するため、大きく3つの基本方針を定め、病院機能の充実を図っております。 まず1つ目は、地域密着型のケアミックス病院としての機能の充実であります。 急性期医療から慢性期医療まで1つの病院で診ることにより、高齢者にも優しく温かい医療を提供することが可能となり、一般病床や地域包括ケア病床、療養病床を運営するとともに、医療提供の基本となる医師及びメディカルスタッフの確保と育成を図っております。 昨年度末の時点で、経営健全化計画に計画した医師29名を上回る30名の医師確保はできましたが、本年度も総合診療医は専攻医を含め3名、循環器内科の専門医1名を採用し、来月には産婦人科医1名の採用が予定されております。さらに、医療の質を高めるため、初期研修医や診療看護師、認定看護師などの育成にも継続して努めてまいります。 2つ目に、在宅医療の充実であります。 当院は、在宅療養支援病院としまして24時間365日対応可能な体制を整え、入退院支援や容体の急変時の対応からみとりまで行えるよう、地域の医療や介護の関係者との連携を深め、在宅医療において積極的な役割を担っております。 昨年度の実績では、5年前の平成30年度と比較をいたしまして、訪問診療では訪問人数が1.5倍の年間約730人となり、みとりの件数も1.5倍の67件となっております。また、訪問看護では、延べ訪問回数が5年前の1.25倍の約5,000回となるなど、在宅医療への対応も充実してまいりました。 引き続き、専門スタッフの確保や育成を行うとともに、オンライン診療も推進してまいります。また、遠隔医療の実施などにつきましても、現在、信州大学のプロジェクトと連携を取りながら、積極的に進めております。 3つ目は、市民の健康維持・増進のための取組の強化であります。 当院の主な診療圏である大町市、白馬村、小谷村に配布しております広報紙「きらり」の紙面を本年度より刷新し、写真やイラスト等を多用し発行しております。広報紙を読んだ方からは「分かりやすく読みやすい内容となった」と好評をいただいており、今後も積極的な情報発信を進めてまいります。 また、新型コロナの感染状況の見極めとなりますが、今年3月に開催しましたがん検診受診勧奨講演会などの市民公開講座の定期開催を企画してまいります。また、市民の皆様から信頼される医療機関として、市保健センターなどと連携して地域の健康教育を行い、健康維持・増進のための事業を実施してまいります。 大町病院といたしましては、これからの病院機能の充実を継続しながら、病院理念にもあります「地域に密着した温かく誠実な医療」を実践するため、尽力してまいります。 ちなみに、この7月に病院機能評価機構によります病院機能評価を受審いたしまして、昨日、中間報告が届きまして、「合格」との通知をいただいております。ただ、いろいろ御指摘もございましたので、その点を今後改善してまいりたいというふうに考えております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。
◆14番(岡秀子君) 経営改善に向け、病院職員が一体となって真摯に努力されています。医師数が増え、診療体制等の充実により収益が上がり、現金預金も増えました。コロナ感染症対応で国・県からの交付金等が下支えとなり、経営改善の大きな力となりました。 今後の経営改善に向けたさらなる明確な経営ビジョンとは何でしょうか、お尋ねをいたします。
○議長(二條孝夫君)
病院事業管理者。
◎
病院事業管理者(藤本圭作君) 経営改善に向けた当院の経営ビジョンについての御質問にお答えいたします。 大町病院では、経営健全化を進めるため、職員が一丸となって経営改善に取り組んでまいりました。しかしながら、
新型コロナウイルス感染症の感染拡大をはじめ、病院を取り巻く環境は日々変化しております。 こうした中でも、地域医療構想に基づき、地域に必要とされる医療サービスの維持・充実を図りながら、将来の医療需要に応じた医療提供体制を構築し、安定した医療サービスを継続的に提供することが公立病院の責務であります。その実現のためには、さらなる経営の健全化を目指し、短期的な改善だけではなく、中長期的な視点から経営強化を図る必要があります。 当院は、地域包括ケアシステムの中心を担う病院として継続的に地域へ貢献するために、今後の当地域の人口動態や医療及び介護需要の展望を基に、10年後の大町病院の目指す姿を「その人の人生を支える全人的医療を提供する病院」と掲げました。また、地域における役割を明確にし、がん医療、女性医療、高齢者医療、予防医療の4つを必要な病院機能とし、今後の経営ビジョンといたしました。 この経営ビジョンを実現するためには、本年度中に策定予定の経営強化プランにより、3年後、5年後の目指す姿を具体化するとともに、毎年度の目標を策定し、随時必要な見直しを図りながら、経営強化に向けて病院全体で取り組むことが重要であります。同時に、計画的かつ継続的な財源確保を行うとともに、職員にとってさらに働きやすい、働きがいのある職場を実現し、来るべき病院改革に向けて準備を進めてまいります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。岡秀子議員。
◆14番(岡秀子君) 人員及び人件費の適正化への取組はどのようになるのでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 病院事務長。
◎病院事務長(川上晴夫君) 人員数と人件費の適正化の取組への御質問にお答えいたします。 計画期間が満了しました経営健全化計画の人員及び人件費の適正化への取組につきましては、令和3年度末までに計画値を達成することができませんでした。計画未達成には様々な要因がありますものの、経営健全化に向けてこれらを適正化し、コスト削減に粘り強く取り組むことが重要であると考えております。 一方で、地域包括ケアシステムの中心を担う病院として、当地域に必要とされる診療体制を構築、維持するためには、医師、看護師の確保はもちろん、他の職種につきましても、有能な人材確保・育成が必要であると考えております。 また、
新型コロナウイルス感染拡大への対応につきましても、職員一丸となって対応しておりますが、通常業務との兼ね合いもあり、やはり人員確保というのは課題となっております。そのため、必要な医療を提供できる体制維持に向けて、今後も、働き方改革への対応や人材育成にも力を入れながら、引き続き、人員数そして人件費の適正化に努めてまいります。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 岡秀子議員。
◆14番(岡秀子君) 先ほど、4つの経営ビジョン等をお聞きいたしましたので、蛇足ではございますが、総合診療から専門医対応へ1つの病院で完結できる診療体制の構築へのお考え、また、緩和ケア部門、健診系センター部門等、より充実した体制で、強みを生かした経営へのお考え、これについてお聞きをいたします。
○議長(二條孝夫君)
病院事業管理者。
◎
病院事業管理者(藤本圭作君) 病院で完結できる診療体制の構築と当院の強みを生かした経営への考えについて、御質問にお答えいたします。 当院は、地域の基幹病院として、市民の皆様へ安心・安全な医療を24時間365日提供できるよう医療体制を整えております。そのためには、救急から在宅まで、一貫した診療体制の提供が必要となります。 当院では、総合診療科が早期から診療へ介入し、救急から在宅、さらにみとりなど一貫性のある診療体制を構築し、患者さんに寄り添った医療を提供しております。さらに、総合診療に専門診療科が加わることによりまして、高度な専門的な知識及び技術が共有され、より高度な医療が実現されるとともに、専門診療科の負担軽減にもつながります。また、外科系におきましても、総合診療科が術後管理等に関わり、連携を図ることで外科系の負担を軽減するとともに、総合診療医の育成にもつながっております。このように、総合診療科を中心に、専門医と共に急性期医療から慢性期医療まで、1つの病院で診ることができる診療体制を構築しております。 大町病院としましては、引き続き、地域密着型のケアミックス病院として、可能な部分は1つの病院で完結できる診療体制の充実を図ってまいります。もちろん、より専門的な高度な医療が必要な場合には、信州大学の医学部附属病院や県立こども病院を含めた他施設との連携、役割分担を構築しております。 次に、緩和ケア部門、健診センター部門につきまして、議員御指摘のとおり、当院の強みの部分でございます。健診センターでは、甲状腺超音波検査、
新型コロナウイルス遺伝子検査等を新設していまして、胃カメラ検査の増枠など内容を充実させ、コロナ禍の中ではありますが、令和2年度と比較し、健診件数、収益とも増加しております。 今後も、地域住民の疾病早期発見、健康維持・管理を積極的に進めてまいります。緩和ケア部門は令和2年度より入院診療を開始し、入院患者数も徐々に増加し、圏域のニーズに応えており、今後さらに周知に努めてまいります。 総合診療科の存在は、当院の強みの一つと言えます。当院のような地域の病院では、様々な疾病に対する初期対応及び救急患者の円滑な受入れと初期対応、また、新型コロナ感染等の新興感染症への対応には総合診療科が非常に重要で、地域医療の要となります。午前・午後の初診外来、救急対応及び発熱外来、コロナ対応は、全て総合診療科が中心となって対応し、救急車の受入れはほぼ100%であります。 このように、総合診療科を中心として各専門診療科との連携を深め、さらに、緩和ケア部門や健診センター部門のみならず、各部門の強化・充実を図り、当院の強みを最大限生かしながら、引き続き、市民のよりどころとなる安心・安全な病院、市民の健康維持・増進へ寄与する病院として健全経営を継続してまいります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。岡秀子議員。
◆14番(岡秀子君) ぜひ、地域に密着した温かい病院を目指して、病院職員一丸となって取り組んでいっていただきたいと存じます。 次に、3点目の発達障害児及び
発達障害児童・生徒への支援についてお伺いをいたします。
インクルーシブ教育の在り方ということで、大町市では、少子化等で児童・生徒数は減少しておりますが、発達障害の診断のある児童・生徒数が増加してきております。また、診断に至らないグレーゾーンの子どもたちを含めると、さらに多くなってきております。 通常学級の現状はどのようになっているのでしょうか。先生方の負担についてもお聞きいたします。 市費での補助の先生方は充足しているのでしょうか。十分に手が行き届いているのでしょうか。実態と課題についてもお聞きをいたします。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。教育長。 〔教育長(荒井今朝一君)登壇〕
◎教育長(荒井今朝一君)
インクルーシブ教育についての御質問にお答えいたします。 御指摘のように、少子化の進行にかかわらず、心身に障害のある児童・生徒は増加傾向にあり、教育委員会では毎年、医師や保健師、特別支援教育担当教諭などを中心に、22名の委員で構成する教育支援委員会を組織し、小学校入学児童を中心とした児童・生徒を対象に、専門員15名が適切な就学と支援について、継続的に相談と指導、アドバイスを行っております。 一方で、令和3年度では、発達障害の診断を受けている小学生は全体の11.6%の119人、中学生は11.7%の72人あり、このほか特別な支援が必要な児童・生徒は相当数に上っております。また、知的障害児で特別支援学級に在籍している児童・生徒は、小・中学校それぞれ16人、自閉症・情緒障害児学級に在籍している小学生は72人、中学生は39人で、このほかの児童・生徒は一般の児童・生徒と同一に通常の学級で学んでおり、障害の有無にかかわらず、同一の学級で学ぶという
インクルーシブ教育が一定程度進んでいる状況にございます。 県教育委員会でも、
インクルーシブ教育を推進するために、言語障害児通級教室や学習障害児等通級教室を設けるとともに、特に重度の障害を抱える児童・生徒が在籍をする小・中学校には加配の教員を配置しておりますが、これは極めて少数でありまして、当市では、大町北小学校に1名の配置のみとなっております。 このため、市では旧市内の小学校には支援員1名と心の相談員1名を加配いたしまして、特別な支援が必要な児童・生徒が在籍をする学級は多数あり、スクールソーシャルワーカーが巡回をして指導に当たるなどの取組を行っておりますが、大変多忙な業務となっております。 今後、
インクルーシブ教育をさらに推進していくためには、県教育委員会からより手厚い教員の配置をいただくなどの要求を、市町村教育委員会連絡協議会等を通じまして、機会のあるごとに要望してございまして、こうした県費負担による対応というのが求められているという状況にございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。岡秀子議員。
◆14番(岡秀子君) 様々な対応として、専門的な知識や経験が大変必要となりますので、ぜひ充足した形になるように、今後も努力を続けていただきたいと存じます。 様々な課題のある子どもへ支援することは、
インクルーシブ教育につながります。分けてする支援から共に学ぶ支援に変わってきております。同じ場にいるだけでなく、それぞれの子どもが、できた、分かったという充実感が得られる支援へ、そのためには多様で細やかな支援体制や現場の先生方に力をつけていただくことも重要となります。
インクルーシブ教育システム構築へのお考えをお伺いいたします。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。教育参事。
◎教育参事(太田三博君)
インクルーシブ教育を推進するためのシステムの構築について、御質問にお答えいたします。 知的障害、情緒障害にかかわらず、特別支援教育には、それぞれの児童・生徒の成長を見極め、適切な支援を行い、心身ともに寄り添う専門の指導力が不可欠であります。 このため県教委では、特別支援教育の教員免許を持った教職員の採用を図っておりますが、当市におきましても、独自に教職員の研修に努めるとともに、全児童・生徒が義務教育9年間を通じて自己の成長を記録するキャリアパスポート、名称を「おおまちドリーム」といいますが、こうしたものを作成しており、これらの活動を通じまして、障害の有無にかかわらず、自己の能力を最大限に発揮し、自らの力で生活できる力の習得を目指した教育システムの構築に努めてまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。岡秀子議員。
◆14番(岡秀子君) 幼・保園児と小学校との連携について、行事での交流が中心となっているようですが、先生方双方の交流はどのようになっているのでしょうか。課題のある園児・児童等の情報交換、発達をサポートするプログラムを取り入れた活動などはされているのでしょうか、お聞きをいたします。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(曽根原耕平君) 幼・保、小の連携に関する御質問のうち、私からは保育園の取組についてお答えいたします。 御質問の先生方相互の交流につきましては、市内の認定こども園と保育園、小学校では、先生方を中心に幼保小連絡会を組織し、児童・生徒の状況などについて
意見交換を行い、情報共有を図っております。 また、幼稚園教諭や保育士が小学校に伺い、入学した児童の様子を確認するとともに、小学校の担任の先生に保育園等にお越しいただき、次年度に入学する園児の様子を確認いただくとともに、双方の職員が児童に関する
意見交換を行い、スムーズに小学校へつながるよう連携しております。 さらに、児童の発達をサポートする取組としましては、作業療法士など専門の資格をお持ちの方に児童の特性を判断していただく5歳児相談を各園で行い、児童の状況を把握し、小学校へつながるよう情報共有を図るとともに、個々の特性に合わせた支援にも努めているところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 教育長。
◎教育長(荒井今朝一君) 発達障害児、障害を抱えた児童・生徒の支援について、小学校での連携について、私のほうからお答えいたします。 概要といたしましては、ただいま民生部長からお話があったとおりでありますけれども、毎年、教育支援委員会の専門員は、就学予定児童について、保育園や幼稚園を経由して保護者の相談を受けておりまして、さらに就学後には成長歴等を記録した指導要録や保育要録が送致をされますので、小学校では、特別な支援が必要な児童についてはあらかじめ一定の情報を把握しており、入学後の指導方針にもこれらを反映させております。 また、入学後には、年間2回程度の幼稚園・保育園と小学校の教職員による、これは今、御答弁民生部長からあったとおりですが、連絡会を開催し、保護者の同意を経た上で、必要な情報交換等に努めております。 今後、児童教育の段階から、現在、大町市内の小・中学校で進めております主体的で対話的な深い学び、いわゆる協働の学びにつながるような指導の体制が可能になってくると、一層充実した幼・保、小と、一貫した連携が図られるものと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。岡秀子議員。
◆14番(岡秀子君) 中学校の特別支援学級における個別の指導計画による自主活動について、現状をお伺いします。
○議長(二條孝夫君) 教育長。
◎教育長(荒井今朝一君) 中学校の特別支援学級における個別の指導計画による自立指導の現状についての御質問にお答えいたします。 中学校期は、自立した将来の生活に向けて、最も大切な時期でございまして、障害の有無にかかわらず、基礎的な人間力が形成される時期でもございます。とりわけ、障害を抱えた生徒にとりましては、中学校での進路によって将来の方向が決定されるケースも少なくないことから、先ほど参事から御答弁いたしましたキャリアパスポートを活用し、できるだけ将来につながる経験や体験を積むように導入した個別の指導計画を立てるよう学校に要請をしておりまして、特に不登校傾向など課題がある場合には、学校訪問の際に、私や学校指導主事が具体的な計画の閲覧をさせていただくよう状況把握に努めているところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。岡秀子議員。
◆14番(岡秀子君) ゼロ歳から18歳までの一人一人に合わせた支援を継続して行う体制づくり、これが非常に大事になってまいります。学校生活だけでなく、社会に向けた視点を踏まえた相談への対応など、ぜひきめ細かな対応をしていただきたい、このように要望して終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(二條孝夫君) 以上で岡秀子議員の質問は終了をいたしました。 ここで11時15分まで休憩といたします。
△休憩 午前11時02分
△再開 午前11時15分
○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続いたします。 質問順位第2位、平林英市議員の質問通告は3項目です。平林英市議員の質問を許します。平林英市議員。(拍手) 〔10番(平林英市君)登壇〕
◆10番(平林英市君) 日本共産党大町市議団の平林英市です。 1番目に、教育行政について、2番目に、サントリー増設による地下水の影響について、3番目に、マイナンバーカードによる保険証の課題について質問します。 教育行政についてであります。 幼稚園、保育園、小学校の連携をどう進めていくかという質問であります。第5次総合計画後期計画には、幼児教育から義務教育まで一貫した教育の検討とあるけれども、どのように検討しているのか伺いたいと思います。 これで、1回目の質問を終わります。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員の質問に対する答弁を求めます。教育長。 〔教育長(荒井今朝一君)登壇〕
◎教育長(荒井今朝一君) 幼児教育から義務教育までの一貫した教育の必要性についての御質問にお答えいたします。 急激な少子化の進行と社会の情報化やグローバル化の進展、地域コミュニティーの弱体化や核家族化の進行等、児童生徒を取り巻く社会状況が急激に変化をする中で、児童生徒に関する課題も多様化、複雑化をしており、小中学校での指導と幼児教育は極めて密接な関係となってまいりました。 当市では、全小中学校挙げて、先ほども岡議員の御質問にお答えいたしましたが、主体的で対話的な深い学び、いわゆる協働の学びを指導の基本に据えてカリキュラムマネジメントに取り組み、ガイドラインを作成をして小学校と中学校が連携をし、一貫した指導改善に努めております。 しかし、現在のところ、小学校と幼稚園・保育園が連携をして教育指針や指導プログラムを協働で作成するような体制までには至っておりません。協働の学びは幼児期からスタートしており、一人一人の生涯にわたる発達や学びの連続性を見通した継続的な指導を重ねていくことの重要性は様々な面で指摘をされており、平成30年度に設置をした少子化社会の義務教育のあり方検討委員会におきましても、学校関係者や保護者等から、御質問の幼児教育と義務教育をつなぐ一貫した指導指針の確立を求める
意見が多く寄せられ、それらを踏まえて提言がまとめられたものと理解をしております。 現在、当市の幼稚園・保育園と小学校の間では、園への訪問や授業参観、あるいは保育要録、指導要録などの送致など、職員間の交流活動が行われておりますが、一体となった指導研修などはなく、指導に関する情報交換も限られたものになっております。 また、子育て支援課のケースワーカーや保育士は(同日、保健師の訂正あり)教育委員会との兼務を発令をしておりますが、児童福祉と教育行政の緊密な連携のためには、さらにスピーディーで充実をした体制が求められております。 こうした状況を踏まえまして、検討課題として、御質問の第5次総合計画後期計画に登載をしたところでございます。現在、幼稚園・保育園と小学校間のより緊密な連携体制の整備について、他市町村の取組などを参考にして事務改善検討委員会等で検討が始まっておりますので、今後、組織と研修・指導体制の両面から具体的な対策がまとまってくることを期待をしているところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 今、教育長が言われました能動的、主体的、対話的な深い学び、これは非常に重要だと私は思っているんですけれども、これについて具体的に連携していく、そういう機構というのがよく分からないんですよ。この辺のところを説明をしてください。
○議長(二條孝夫君) 教育長。
◎教育長(荒井今朝一君) 何というか反問というか、お聞きをしたいのですが、幼・保、小の間の連携という意味でよろしゅうございますか。--はい。 それでは、幼・保、小の間の連携についてお答えしますが、先ほど御答弁申し上げましたように、小学校と中学校の間では深い学び、いわゆる協働の学びを連携を取って実践をしているんですけれども、幼児教育との間では現在のところ、そこまでの連携体制や教職員の研修等の体制ができて整っていないという状況にございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) ここが非常に重要な私は問題だと思っているんですよ。 それで、ちょっと2年前ですけれども、令和2年12月議会で傳刀議員が質問しまして、その答弁で教育長は、あり方検討委員会の報告では、幼児期から義務教育までの一貫した指導体制の確立を求められており、庁内で具体的な検討に入ると、こういうふうに答弁しているんです。 それで、今聞いていると、何の具体化もしていないですよ。それ2年たっているんですよ。その辺はどうなんでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 教育長。
◎教育長(荒井今朝一君) お答えいたします。 これは、私どもの所管に保育士等があるわけではございませんので、保育士等の研修はやはり子育て支援課等で行っているわけでございます。やはりこの辺のところをどう連携取るかというのは、幼児教育の担当部門と教育行政の間で連携をということで、先ほども御答弁申し上げましたが、教育支援委員会等の連携とかそういう部分では進んできているわけでございますけれども、とにかく理念として、一貫した指導指針や指導体制というところまでは至っていないという理解でおります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 問題は、やはり幼児期から、それから小学校へ入るときに、この大きなギャップがあると、これが連携をしていく重要なことだと私は聞いています。 それで、さっき教育長も機構の話がちょっと出たと思うんですけれども、私ちょっと調べてみたら、松本市はこども部というのがあります。それで、塩尻、安曇野市は教育委員会に統括されているんですよ、子どもがね、子どもの支援課が統括されているんですよ。そういう体系にしていくことがやっぱり大事じゃないかなと私は思うんですけれども、その辺のところについて、基本的なことをお答え願います。
○議長(二條孝夫君) 教育長。
◎教育長(荒井今朝一君) 先ほど御答弁申し上げましたように、そういう体制面も含めまして、今庁内で具体的な検討を進めているという理解をいただきたいと思います。 今、松本市の例がございましたけれども、大きい市では、やはり幼児教育部門と教育行政部門はどちらかというと別々の部局が担う。それから、比較的大町市くらいの規模の市町村では、最近は教育行政のほうへ、これは具体的には教育長に事務委任するしかないんですけれども、事務委任をして、長の部局から事務執行を委任するというふうな市町村も幾つか見られるようになってきております。 どちらが効果的かということは、組織的な面もありますけれども、内部的なそれぞれ連携を取るということでも可能な面もありますので、組織を一体化するのがいいのか、あるいはそういう連携体制でいいのかというようなことも含めて現在検討しているという意味で、御答弁申し上げた次第でございます。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) あり方検討委員会でも早く進めてほしいという、そういう検討をするべきだと言っておりますので、進めていっていただきたいと思います。 次の問題に移ります。 給食費の保護者負担の軽減による子育て支援についてであります。 若い子育て中の保護者の中には、非正規で働く所得の低い人も多くおります。その中では、給食費は重い負担となっています。給食費の無償化こそが本当の子育て支援ではないかと思いますが、お答えください。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。教育参事。 〔教育参事(太田三博君)登壇〕
◎教育参事(太田三博君)
子育て支援策の一環として学校給食費を無料化してはどうかとの御質問にお答えをいたします。 学校給食につきましては、学校給食法第11条において、学校給食の実施に必要な施設、整備や職員の人件費等の運営に要する経費は学校の設置者、これは行政でありますが、行政が負担し、これ以外の経費として食材費をはじめ、光熱水費や燃料費等は、給食の提供を受ける児童生徒の保護者が負担することが原則として定められております。 しかしながら、当市におきましては、光熱水費や燃料費は市費で負担し、食材の購入に要する賄い材料費のみを保護者の皆さんから御負担をいただいております。さらに、地産地消の推進を図るために地場産の米や野菜などの食材の購入に要する経費として、賄い材料費の約3.3%を助成いたしております。 また、経済的に困難な世帯や特別支援教育の対象児童生徒につきましては給食費の全額を、また、修学旅行費や学用品費など就学に要する大部分の経費を支給しており、令和3年度の実績では、全就学世帯の約15%が就学援助制度の対象となっております。 したがいまして、学校給食は、設置者である市と保護者との協力と応分の負担により円滑に実施される制度でありますことから、現時点では、無償化につきましては想定していないことを御理解いただきたいと存じます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 就学援助やいろいろと言われましたが、取りあえず就学援助の問題について15%が対象だと言われております。これちょっと私は想定外に大きいなとは思っていますけれども、大町市の中で、私の調査の中でも、非課税世帯2,000世帯あると言っているんですよ。こういう中で、就学援助で15%といえど、それ近辺の人たちというのは子どもたちは、いわゆる保障されないわけですから、そういう点はどういうふうに考えているか、ちょっと伺いたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 教育参事。
◎教育参事(太田三博君) 御質問にお答えいたします。 当市の就学援助制度は、さきの全員協議会でも申し上げましたが、生活保護費の何倍という基準で実施をしておりますが、やはり近年はコロナによる経済的困窮等がございます。こうした事例については、最大限考慮した上で就学援助の対象としておりますので、本当に困っている方については、ある程度救いといいますか、援助ができているというふうに私どもでは考えているところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 地産地消という分は、先ほど言いましたけれども3.3%、具体的に金額はどのくらいですか。
○議長(二條孝夫君) 教育参事。
◎教育参事(太田三博君) 地産地消につきましては、小学校、中学校とも、1食当たり10円を地産地消の部分として支援をしているところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。平林英市議員。
◆10番(平林英市君) この間の全員協議会でも出ましたが、物価高騰分は支援するということでありますけれども、これも具体的にはどのくらいの金額になるのか、教えてください。
○議長(二條孝夫君) 教育参事。
◎教育参事(太田三博君) 御質問にお答えいたします。 さきの6月定例会でコロナの臨時交付金を財源としまして、食材費の高騰分につきまして約800万円ほど、これにつきましては、今年度は、これは1食当たり20円に相当しますが、この部分につきましては保護者の皆さんに御負担をいただかないように、交付金で市が措置をするということで対応しているところでございます。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 高騰分、どのぐらいになるのかということです。
○議長(二條孝夫君) 教育参事。
◎教育参事(太田三博君) 先ほど申し上げましたが、現在、小学校では275円、それから中学校では305円でございますが、この部分が1食当たりで約20円価格が上がるということになりますので、この部分について市のほうで独自の補給といいますか、支援の措置を講じたというところでございます。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 物価高騰分については、どこの市町村でもこの臨時交付金を充てていて、引き上げる方向性が広がっているんですよ。ただ、問題は根本的な無償化なんです。 それで、私は、憲法26条2項で義務教育費は無償とする、こういう具合に明記しているんですよ。これをどのように解釈しているのか伺いたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 教育参事。
◎教育参事(太田三博君) この部分につきましては、もともと義務教育は無償というふうになっておりますが、給食については、また別の法律で、それぞれで負担をするということが決められておりますので、現在はこちらの法律の規定に基づいて、一定部分につきまして保護者の皆さんに御負担をお願いしているという状況でございます。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 給食費も、やっぱり食育といって非常に重視する部分ですよ。それが別にするという言い方がちょっとおかしいと思うんですけれども、法律的にそうなっているのか、私は分かりませんけれども、ただそれでも、ちゃんと出している自治体もあるんです。 例えば、本当に近隣です。池田、松川村では、小学校で1人当たり年額3万5,800円を補助しています。中学校では3万6,600円を補助しています。これは、公費負担が小学校で6割になり、保護者負担で4割とのことであります。それで、中学校では約公費が半分、5割ですね、保護者5割になると、こういうことになるそうです。特に財政が厳しいと言われている池田町でこういうことが実施できているんですよ。なぜ大町市でできないのか、その辺を伺いたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 教育長。
◎教育長(荒井今朝一君) 御理解をいただきたいと思うんですけれども、それぞれの市町村には、これは子育てというか、教育行政という視点とはまた別個のいろいろな背景があるのではないかと、私どもは理解をしております。 教育行政としての立場からすれば、先ほど申し上げたように、学校給食法に基づいて、そして完全給食と呼ぶんですけれども、おかずも主食も含めて提供する場合は、その場合の根拠がある程度定められていて、それに対して私ども大町市では、できるだけ保護者の負担を増やさない。あるいは地産地消の場合には、これは教育的配慮と同時に、地域の産業振興等に配慮するというような別の視点を入れて支援をしているということでございますので、その辺の考え方が様々であると、そんな理解をしていただければ、ありがたいと願っているところです。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 本当に苦しい言い訳だと私は思います。やはり、やる気になりゃできるんですよ。 それで、これは私の
意見ですけれども、本当に大企業には、企業誘致というために3億円もぽんと出すというわけです。しかし、少子化による子育て支援には、給食費の保護者負担、約1億円だと聞いておりますけれども、この援助もできない。これが、まさに牛越市政の教育に対する冷たい姿勢ではないかと、私は思います。はっきり指摘しておきます。 では、次に、国葬による弔意を示す半旗を上げるかというような問題であります。 安倍元総理の国葬を行うことへの批判が日ごと追うごとに国民に広がっております。当初2億5,000万円の費用としていましたが、昨日の発表では、総合で計16億6,000万円に上るそうです。全額税金です。国葬を行う法的根拠もなく、国民に強制的な弔意を押しつける、そんな岸田政権のやり方には、私は断固反対であります。 そんな状況の中で、国の指示や県教育委員会の指示があれば、大町市教育委員会は各学校に弔意を示す半旗を上げさせるのか伺いたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 教育長。 〔教育長(荒井今朝一君)登壇〕
◎教育長(荒井今朝一君) 故安倍元首相の国葬に関しまして、各学校に弔意を示す半旗を上げさせる方針かどうかという御質問にお答えをいたします。 安倍元首相に対する蛮行は断じて許されるべきではなく、謹んで御冥福をお祈りしたいと思います。 見解等、私どもは現時点で申し上げる立場にはございませんが、現時点で国や県教育委員会から具体的な通知、あるいは指示等はございませんので、その動向を注視をしているところでございますが、教育委員会といたしましては、市内小中学校に対して一律に半旗の掲揚を求めるという方針にはございません。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 教育委員会としては上げる気はないということで、安心しましたけれども。これちょっと市に聞きたいと思いますが、市庁舎内には半旗を掲げるあれがあるのか。指示があれば、掲げるのか。また、職員に対しては黙祷などの弔意を示す指示を出しますか、伺いたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 市といたしましても、先ほど教育委員会で答弁しましたとおり、半旗の掲揚ですとか、黙祷とかというのは準備は進めておりません。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 憲法19条は思想・良心の自由、憲法21条は表現の自由を保障しています。敬意、弔意を表すかどうかは個人の自由であり、つまり政府に国民全員の敬意と弔意を勝手に押しつける権限は全くありません。国葬として国が国民に弔意を押しつけるとなれば、戦前の憲法のような基本的人権が侵されることになります。国葬を直ちにやめて個人的な葬儀として、公官庁や学校での半旗掲揚や黙祷はやめるべきであります。そこに所属する個人を巻き込んではならず、敬意、弔意は個人の自由であることを政府は徹底して通達を出すべきであります。 次に、統一教会とイベントなどの関わりはないかの質問であります。 全国霊感対策弁護士会によると、旧統一教会に対して計3万4,537件の被害相談があり、被害額は、なんと12億3,000(同日、1,234億円の訂正あり)に上っております。 旧統一教会がコンプライアンス宣言後も、2020年以降でも被害額138億円になっているというわけでありますが、関連団体、国際勝共連合、原理研究会、宇宙平和連合、世界平和女性連合等の旧統一教会の違法性カルト集団とのイベントや関わりが、今まで教育委員会とは全くなかったと言えるか伺いたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。教育次長。 〔教育次長(竹内紀雄君)登壇〕
◎教育次長(竹内紀雄君) 旧統一教会及び関連団体とのイベントなどを通じた関わりが全くなかったのかとの御質問にお答えいたします。 どのような団体が旧統一教会の関連団体か確認が取れませんので、詳細な調査を行うことはできませんが、現時点において調査いたしました範囲では、イベントなどを通じた旧統一教会やその関連団体と関わりは確認されてございません。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 旧統一教会は、様々なフロント団体をつくり勢力を拡大してきた団体であります。今、本当に新聞紙上、毎日というくらい出ていますけれども、自民党の国会議員が様々な形で関与していたことが明らかになりました。それらの団体の広告塔となり、被害が拡大したわけであります。 大町市としても、外郭団体を含め、この期に徹底して調査を行い、今後、統一教会及び関連団体との関連を一切絶つべきだと指摘しますが、いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 教育次長。
◎教育次長(竹内紀雄君) お答え申し上げます。 市が関係を、教育委員会が関係を持つということになりますと、行事の共催等になろうかと思いますが、私ども、その取扱いにつきましては、行事の内容が明らかに教育・学術及びスポーツの普及に寄与するものであって、政治活動または宗教活動とは認められないもの、もしくはそのおそれのないものというような決まりがございます。それに基づいて手続をしているわけでございます。旧統一教会との関連がある団体かどうか十分見極めまして、事務を進めてまいりたいと思います。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 私は、統一教会というのは宗教団体じゃないと思うんですよ。本当のカルト集団だと思っています。それはなぜかというと、私の本当に古い友人です。この奥さんも会員として多額な献金を強要され、また、被害に遭って、経済的な破綻による家庭崩壊という悲惨な結果を招いてしまいました。全く私も許し難い悪徳集団として、強い認識があります。直ちに宗教法人としての資格の取消しを国に求めるべきだと思っております。 次に、サントリー増設による地下水の環境変化について伺います。 膨大な増産による地下水位調査の徹底を図れるかという質問であります。サントリーの取水域内では、自社で水質調査をしているとのことだが、水位調査は行っていないとしています。域内において企業の責任として調査をさせるべきではないですか、伺いたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。民生部長。 〔民生部長(曽根原耕平君)登壇〕
◎民生部長(曽根原耕平君) サントリーの増設に際し、企業として水位調査をさせるべきとの御質問にお答えいたします。 地下水位の常時観測データにつきましては、地下水の利用による周辺地域への影響予測や持続的に利用可能な揚水量の検討に必要な重要な情報であると認識しております。 市が条例に規定する井戸の届出制度では、水位データの提出義務は定めておりませんが、サントリーでは、松本盆地全体を対象とする水循環モデルの調査研究を進めており、水位調査のモニタリング情報も含め、行く行く成果を共有したいとのお話を伺っており、情報の提供を受け、地下水の状況把握と保全活動への有効活用を図りたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 松本盆地全域でサントリーがやると言っているんですけれども、それではやっぱり意味がないと思うんですよ。本当にその地域でどのくらい取ったので、どのくらい水位が下がったかとか、そういう調査が必要なんですよ。ですから、そこの域内でやるということが大事なんですけれども、この辺については、サントリーにやっていただくように要請できませんか。もう一度、お願いします。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(曽根原耕平君) 今のところは、そこまで具体的な調整をしているわけではございませんが、サントリーさんとしてお持ちのデータがあれば、先ほども答弁申し上げましたとおり、情報提供いただけるのであれば、有効に活用したいというようなお話をさせていただいているところでございます。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 答えになっていないと思うんですよ。私は、その要請をできるかどうか、域内でやれるかどうか、こっちで要請できるかどうかと聞いているんですよ。その辺はどうでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(曽根原耕平君) お願いはしてみたいと思います。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 増産計画では、今まで1,500ケースを(同日、1,500万の訂正あり)3,300万ケースで2.2倍の増産、こう言っております。これ、どのくらいの地下水のくみ上げになるか、伺いたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(曽根原耕平君) 地下水のくみ上げ量についての御質問にお答えいたします。 現在の年間1,500万ケースの生産量では、1ケースを容量550ミリリットルのペットボトル24本として換算しますと、商品として出荷する分としては、日量で約540立方メートルとなります。また、増産後の生産量は年間3,300万ケースと伺っており、同様に換算いたしますと、日量で約1,200立方メートルとなり、現在と比べて、日量で約650立方メートル増加する見込みとなります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 算数の弱い私は、非常に苦労しました。やっぱり今、部長が答弁されたように、1日当たり1,200立米だということです。これで、私、計算しますと、本当に西山の近隣の人たちが非常に多くトラックが通っていると、通るようになったと聞いているわけですが、これ、トラック大体12トンなんですよ。ダンプは10トンですが、ああいう普通の箱車は12トンなんですが、これで運ぶと1日100台、毎日往復することになります。こういう計算ですが、これ妥当でしょうか。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(曽根原耕平君) 市としまして、そこまでの情報は管理してございませんので、申し上げることはできません。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 急に聞いたので、あれですけれども、本当に100台なんですよ、毎日。そのぐらいの水量で、水量じゃない、そのぐらいで水が出ているということなんです。一旦、倉庫へ移すそうですけれどもね。 それで、大町市の水道と比較すると、1日平均配水量10.55トンを今言った1,200トンで割ると、配水人口の11.3%になる計算になります。市民約2万4,500人の2,775人に相当します。これ、1日当たりですね。ペットボトル1本分の、またこれ原価が分かりませんが、こういう計算でいくと、サントリーは膨大な利益を生み出していることになります。 同じ水を販売しているアルプスウォーターでは、原水を矢沢水源から取水して、原水供給量として年間3,285万円を水道会計に支払っているわけです。これ、公平性を保つためにも、サントリーにも地下水の水位の調査や環境保全のための協力金として、お願いしていくものではないでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(曽根原耕平君) 地下水に対して利用料の徴収というお話だと思います。 それぞれ考え方があるとは思われますけれども、当市における企業から協力いただく方法というのは、そうしたお金を頂くということではなくて、データの提供等をいただくということが適当でないかというように考えているところであります。 特に当市は、水にまつわる大きな企業の立地により栄えてきた経過がございます。そうした経過も踏まえながら、そうした取扱いについては、慎重に検討が必要ではないかというようにも考えているところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) アルプス地下水保全協議会の資料では、長期的地下水位変化では、昭和59年からのデータで地下水位が低下していると、そういう指摘がありますけれども、これはどう考えていますか。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(曽根原耕平君) 地下水位の低下が指摘されているとの御質問にお答えいたします。 アルプス地域地下水保全対策協議会の資料では、昭和59年から平成28年のデータが示されております。当市におきましては、昭和59年から平成20年ぐらいまでは、地下水を利用する企業の撤退でありますとか、新規参入等に伴いまして、地下水の使用量も変化し、地下水位につきましても変動しつつ、徐々に低下していたものと考えております。 平成20年以降につきましては、経年での減少傾向は見られておらず、また、平成28年度から実施しております市内井戸の地下水位の常時監視におきましても、地下水位の経年での低下は見られないことを確認しております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 部長、ちょっと時間の関係でその下に通告してあるのは、はしょります。 それで、農業や自然環境に影響はないかとも考えているわけですが、これについてはお答えを願います。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。 〔民生部長(曽根原耕平君)登壇〕
◎民生部長(曽根原耕平君) 農業や自然環境に影響はないかとの御質問にお答えいたします。 市内全体の揚水量の推移を見ますと、アルプス地域地下水保全対策協議会の行ったアンケート調査の結果では、昨年度の日量は約2万9,000立方メートルで、一部大規模事業所における揚水量が大幅に減少したことから、前回、平成28年度の調査と比較しますと、日量で約7,000立方メートル減少しております。 仮にサントリーにおいて工場増設により、商品として出荷する量の日量約650立方メートルの増加量は、市域全体の揚水量の減少量7,000立方メートルより十分小さいものと考えております。このほか、市が実施しております市内井戸の水位観測データからも、サントリーの稼働後に経年変化がほとんど見られないことも勘案しますと、増設による農業や自然環境への影響は、ほぼないものと考えているところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 大町市はずっと言っていますよ、水が生まれるまちとして地域ブランドだと言っています。しかし、やっぱり涵養域として、この地域、涵養域なんですよね。その水質調査は、私は不十分だと思っているんです。地下水保全に対する調査等、施策がまさに貧弱だと思っています。もっと積極的に箇所を増やして、井戸を掘って調査すべきだと。こういうふうに指摘して、次へ進みます。 それでは、(3)の工場誘致条例による助成金は幾らなのか、既存の施設に対して増設分の助成は幾らになるのか、伺いたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。産業観光部長。 〔産業観光部長(駒澤 晃君)登壇〕
◎産業観光部長(駒澤晃君)
工場等誘致振興条例による助成金についてのお尋ねにお答えいたします。 この条例は、市の産業振興と雇用機会の拡大を図ることを目的として、用地取得価格及び工場等の設置に係る投下固定資産総額に対する助成のほか、固定資産税相当額に対する助成を定めております。 サントリープロダクツ株式会社による天然水製造工場の設置に当たり、令和元年12月に
工場等誘致振興条例に基づき、大町市工場等誘致振興審議会において、整備計画の内容を基に助成事業の指定及び助成額3億円の交付を決定しており、本年度と来年度で1億5,000万円ずつ2回に分けて助成をすることとしております。 また、工場等の増設に関しましては、市では詳細な内容は把握しておりませんので、現時点で助成金の額について申し上げることは控えさせていただきます。 サントリー天然水工場の立地に伴う税収につきましては、投資額が非常に大きいため、助成後4年目で交付した助成額を上回るものと見込んでおります。 なお、用地取得及び工場の新設等の投下固定資産に対する助成は、昨年3月に1社当たりの累計限度額を4億円と定める制度改正を行っております。今後、現在の助成制度における固定資産税相当額の限度額について、他市の企業誘致に係る助成制度の内容を参考に、制度の見直しに向けた検討を進めてまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 市内で、現在までに正規の社員として採用された人数は何人ですか。
○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。
◎産業観光部長(駒澤晃君) サントリー天然水の森の工場における地元雇用についての御質問にお答えいたします。 サントリーの信濃の森工場では、現在54名が雇用されており、そのうち正規社員は49人であります。このうち、市民の雇用人数は3人となっております。 なお、新たな工場の操業当初には、製品の製造ラインに係る機械設備を稼働するため、社内の他の工場からの異動により人員を配置しており、今後の安定稼働に伴う転出により、地元雇用の拡大を期待をしております。 また、このほかにパートナー企業として、工場内の清掃や緑地管理、社員食堂等、工場の立地に伴い関連する業務の雇用状況として、正規社員、パートを含め25人の市民の雇用につながっております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 固定資産税、4年で上回るという答弁だと思いますけれども、工場等誘致条例による助成金は、基本的には雇用拡大を図る戦略でもあると思うんですけれども、3億円の助成金、そして、また増設分をつぎ込んでも、今言った市民は3人だと。このような採用では、全く雇用の確保とは言えないんじゃないかなと思うんですけれども、これでは助成金の整合性は取れていると言えるわけですか、部長。
○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。
◎産業観光部長(駒澤晃君) お答えいたします。 先ほど申し上げましたとおり、この工場の操業の初めに関しては、やはり安定した運営をというか、経営をしなきゃならないというようなことで、初めから、いわゆる今まで知らない、技術を持っていない方が雇用されるということは、やはりあんまり考えていないと思います。ただ今後、何年かの後に安定する人材を地元から採用することによって、地元雇用が増えるというふうなことを聞いております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 清廉な水を取水して利益を上げていくと、こういう姿勢だと思うんですけれども、市民からやっぱりいろんな疑問が出ているんですよ、これでいいのかと。 それで、例えば今後も水を販売していくような企業進出があれば、これは歓迎して条例による助成金を出していくのか、伺いたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。
◎産業観光部長(駒澤晃君) お答えいたします。 振興条例に従いますと、今回初回は3億円で、次に増設時には5,000万円を2回限度として出すことにしております。そのようなことから、もしまた増設の計画があれば、その時点で検討させていただくということになります。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 先ほどから言っていますけれども、大町では、最高3億円という。そして、また増設によれば5,000万円が限度ということで出しているわけですが、私、長野県下でも本当に最大級の助成金を出しているというふうに思っているわけですけれども、認識しているわけですけれども、これ、先ほどもちょっと条例見直すようなことを言っていたんだが、もう一回ちょっと詳しく教えてください。
○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。
◎産業観光部長(駒澤晃君) 先ほども答弁申し上げましたけれども、前回の改正では、一応固定資産税(同日、投資額の訂正あり)に対しての限度額を4億円を限度とするような改正をさせていただきました。 やはり、固定資産税の助成についても、これからやはり基本的にあまり大きな設備投資をされた場合に市の負担になるということもありますので、そこら辺を他市等の制度を確認しながら、改めて検討してみたいというふうに考えております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) ぜひ早期に検討していっていただきたいと思います。 それから、マイナンバーカードによる保険証の課題は何かという質問であります。 マイナンバーカードは、あくまでも任意でだと思います。カードの普及を図るために、従来の保険証を持つ人に負担をかぶせるようなやり方は、これ理解ができないわけですけれども、こういった点が大きな課題だと思っていますけれども、部長、どうでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。 〔民生部長(曽根原耕平君)登壇〕
◎民生部長(曽根原耕平君) 従来の保険証を持つ人に新たな負担が生じることについてお尋ねにお答えいたします。 マイナンバーカードによる保険証、いわゆるマイナ保険証の利用は、昨年10月20日から本格運用が開始されており、オンラインによる資格確認の準備が整った医療機関等から順次マイナ保険証による受付が開始されております。こうした中、本年4月からオンライン資格確認を導入した医療機関等では、議員御指摘のとおり、従来の保険証を使用している方にも診療報酬の加算ができることとなりました。 国では、この診療報酬の加算について、オンラインによる特定健診情報や投薬情報などを活用したより質の高い医療を提供する体制の整備を促すことが目的であるとしております。診療報酬の改定は、国において決定されたものであり、その改定プロセスや目的につきましては、国自らが十分な理解が得られるよう説明に取り組むべきものであると考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 国で十分に説明しろと言っているんだけれども、私には分からないですよ、こんな。しかも、マイナンバーカードの新規取得で5,000円、保険証で7,500円、口座の登録で7,500円、合計で2万円のポイントを出して、そして多額の税金をつぎ込んでいても、今50%前後だと聞いております。カードの普及の究極的目的は何か、伺いたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 マイナンバーカード普及の目的は何かとの御質問でございます。 マイナンバーの制度につきましては、最大の目的は、公的サービスの効率化であると認識をしております。具体的に申し上げますと、マイナンバーカードによりまして、社会保障や税関係の申請時に課税証明書などの添付書類が削減されるなど、事務手続の簡素化が図られるとともに、個人の特定を確実・迅速に行うことができることになります。 また、行政手続におきましては、行政機関の間で情報を連携することによりまして事務の処理がスムーズとなるということで、必要な行政手続を迅速に行うことができるというものであると思います。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。平林英市議員。
◆10番(平林英市君) そうですね、今言われたように、いいことだらけですよね。 しかし、これでもカードの取得が広がらない。そういう原因というのは、根本的にどこにあると思いますか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) マイナンバーカードの取得が広がらない要因についてお答えいたします。 デジタル庁の調査によりますと、マイナンバーカードの未取得の主な理由は、情報流出の心配、申請方法が面倒、メリットを感じない等でありました。また、先ほど御答弁申し上げましたとおり、マイナンバーカードは行政手続の簡素化、迅速化がその主たる目的となっておりますので、そうした手続を行う機会が少ない皆様には、カード取得のメリットを感じにくいということも、普及が進まない要因の一つであると考えております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) まさにそういうことだと思います。個人の情報の漏えい、こういうことだと思いますよ。 厚生労働省は、マイナ保険証対応のシステムを導入した医療機関を受診した場合、当初からは変更したんですけれども、3割負担のケースで、追加負担が現在の12円から6円に引き下げられたわけです。問題なのは、従来の保険証を使う人は、逆に負担増額になっているということですよ。こんなことまでするんですよ。初診時の追加負担が現在の9円から12円になるという、こういう仕組みにちゃっかりしているんですよ。これは、なぜこんなことをするんですか。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(曽根原耕平君) そうした取組につきましては、あくまでも国の取組であって制度でありますので、市としてコメントできることはございません。申し訳ございません。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 国の、国のということになるんだけれども、私たちにはちっとも分からないんですよね。それだから、これちょっと言っていなかったんで、申し訳ないと思っているんですけれども、しっかり調べて答弁していただきたいと思います。 次に、個々の医療データは究極の個人情報だが、データがどのように利用されて、プライバシーはどのように守られるかは重要な観点であります。国民に高い信頼性がなければ、不信感が募るばかりです。これ、どのように考えていますか。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(曽根原耕平君) 医療情報の提供等がメリットともされておりますが、マイナンバーカードそのものの信用性というものが指摘されているという御質問だと思います。 こうしたことにつきましても、国がしっかりと対応すべきということで考えているところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 平林英市議員。
◆10番(平林英市君) やっぱりさっき言ったように、いろいろな多機能に走っているわけですよ。マイナンバー、最初のマイナンバーカードから保険証までつながっていくような、そういう結果が個人情報や漏えいの悪用への、こういう懸念が市民に大きく膨らんでいるみたいな気がする。こういうふうに思うんですけれども、こういうところにやっぱり目を向けていくべきだと。これ聞いても、もう部長答えられないので、この辺でやめておきますけれども。私は、こんな矛盾したシステムを何でつくってくるのか、何でこういうことをやっているか、どうしてもその辺が分からないです。 そして、マイナンバーカードの交付が始まってから6年になりますが、多額の税金を投入しててこ入れしても、取得率はさっき言ったように50%前後です。いたずらに多機能に走った結果、個人情報の漏えいや悪用への懸念があります。国民に不信感が膨らんでいるからであります。個々の医療データは究極の個人情報であります。データはどのようにして利用されて、プライバシーはどのように守られるか、強硬にマイナンバーカードを進めるには、行政はこの疑問にきちんと答えていく、こういうことが必要だと思います。これ、もしお答えできるなら、総務部長、誰でもいいですから、お答えしてください。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 マイナンバーカードの個人情報の漏えい、紛失、そういうことが一番の大きい問題ということで、それが何に使われるかということが、いまだ明確になっていないという部分もございます。カードには税情報などは記録されておりませんが、ICチップを読み取るときには暗証番号が必要で、一定回数を超えるとロックされたりということがございます。また、ネットワークシステムは利用できる場所が限られているということで、紛失、盗難があった場合には、24時間365日コールセンターの対応によって、通常のカードと同じですが、一時停止が可能という形になっております。 この部分でございますが、制度の何がひもづけされてということについては、国のほうの方針になるんですけれども、そういったセキュリティー面につきましても、しっかり完備はされているというふうには認識をしているところであります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 残り1分です。平林英市議員。
◆10番(平林英市君) 今、総務部長が言われたこと、そして民生部長が言われたこと、きちんとまとめて市民によく分かるように、どういう目的でこうやっているんだと。そして、ですから安心して使えるんだと。こういうことをちゃんと告知していく必要があると、こういうこと申し上げて、私の質問を終わります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 以上で、平林英市議員の質問は終了をいたしました。 ここで、昼食のため1時10分まで休憩といたします。
△休憩 午後0時08分
△再開 午後1時10分
○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続します。 質問順位第3位、傳刀健議員の質問通告は2項目です。傳刀健議員の質問を許します。傳刀健議員。(拍手) 〔3番(傳刀 健君)登壇〕
◆3番(傳刀健君) 創生みらいの傳刀健です。 通告に従いまして、1、
中心市街地活性化と
結婚支援事業について、2、
障害者優先調達推進法における令和3年度実績についての2項目を質問いたします。 まず初めに、
中心市街地活性化と
結婚支援事業について伺います。 6月議会の総務産業委員会代表質問において、衰退サイクルにある中心市街地を活性化させるために、特に重視すべきはどこか伺いました。市長より、
中心市街地活性化には、市民との協働が不可欠、100人衆会議を通じて人づくりを推進していくとの答弁をいただきました。 それでは、100人衆会議による人づくりから
中心市街地活性化までの道筋はどう描かれているのか、初めにお伺いします。
○議長(二條孝夫君) 傳刀健議員の質問に対する答弁を求めます。市長。 〔市長(牛越 徹君)登壇〕
◎市長(牛越徹君) 信濃大町100人衆会議から人づくり、
中心市街地活性化までの道筋について、お尋ねにお答えいたします。 これまでの
中心市街地活性化に関する施策では、
中心市街地活性化基本計画に基づき、行政からの提案主導型の取組として、市民生活を支える公園や街路の整備等のハード事業、また、誘客の促進、にぎわいの創出に向けた各種イベント開催等のソフト事業のほか、各種補助制度による空き店舗の解消などの取組を進めてまいりました。 そうした中、近年では市の助成制度を活用した集客施設の立地とともに、企業支援制度により空き店舗やまちなか空間を活用した新たに創業する事業者も増えてきております。一昨年度より取り組んでおりますこの100人衆会議では、まちづくりに意欲のある多くの皆様の参画と協働の下で、今後のまちなか再生に関する様々な御
意見を伺ってまいりました。 この100人衆会議におけるワークショップを通じ、まちなかの再生に向けた
意見を基に見えてまいりました課題やまちづくりの方向性を共有し、今後のまちなかの再生に向けた取組に落とし込み、まちづくりの将来像となります未来ビジョンの策定とともに、実行していく上での基盤となりますエリアプラットフォームの仕組みづくりとして、100人衆会議の取組を進めているところでございます。 市としましては、100人衆会議による行政と民間との協働のまちづくり活動の取組を契機として、まず継続的にまちづくりを担う人材を育成するとともに、まちなか再生に向けた行政の方向性を示しつつ、民間主導によるまちづくり組織を構築し、これまでにないまちづくりの活動の取組によって、中心市街地の継続的な活性化につなげてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) 今のお話の100人衆会議は、継続した人材、民間主導の人づくりだというところだと思いますけれども、中心市街地の活性化に向けては、大町市
中心市街地活性化委員会といったものも別に組織されておりますけれども、それぞれの会議はどうなっているのか、連携はどうなっているのか。100人衆会議の
意見は、活性化委員会の中でどのように取り扱われているのか。そもそものすみ分けですとか、目的、活動の違いがどうなっているのか、その辺をお伺いします。
○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。
◎産業観光部長(駒澤晃君) 100人衆会議と
中心市街地活性化委員会の連携、すみ分け、存在目的や活動の違いについてのお尋ねにお答えをいたします。 初めに、100人衆会議につきましては、市の中心市街地が持続的に発展するための将来像を示す未来ビジョンの策定と、そのビジョンを実現するための自立自走型の体制を構築し、活力と魅力あふれる中心市街地の形成に向けたまちづくり活動を実践することを目的に立ち上げ、これまでに定期的に幹事会や全体会議となる100人衆会議を開催し、まちなか再生に向けた取組を行っております。 次に、
中心市街地活性化委員会につきましては、
中心市街地活性化基本計画に位置づけられた数値目標の達成状況や具体的な事業の実施状況等に対する評価・検証を行うとともに、これまでの
中心市街地活性化基本計画策定時に、具体的な施策や事業に関しての提言をいただいております。 いずれの組織も中心市街地の活性化という共通の目的を有しておりますが、現在のところ相互の連携を図るには至っておりません。今後は、共通の目的に取り組む機関として、相互の情報共有を図るとともに、100人衆会議によるまちなか再生に向けた取組について、
中心市街地活性化委員会において報告するとともに、必要に応じ助言をいただくなど、密接な連携を図ってまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) 確かに100人衆会議のほうがいろんな様々な
意見が上がりやすい場であるということだと思います。それを活性化会議側のほうに上げていただいて、活発な議論が出せればいいなと思いますけれども。 ただそれで、100人衆会議いろんな
意見を気軽に言える場でもあるということだと思いますので、いろんな
意見上がってくるとは思いますけれども、それを実行するだけの人材が本当に100人衆会議の中で出てくるのか。見いだしたり育てたりということをしていくのか。そうだとすれば、どのようして人、人材を見つけて育てるのか。例えば先進事例を見学に行くだとか、研修のようなことといったことをするのか。人づくりとはいいますけれども、どうやって人づくりしていくのか、その辺をお伺いします。
○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。
◎産業観光部長(駒澤晃君) 100人衆会議でどのように人材を育てるかとのお尋ねにお答えをいたします。 これまでの100人衆会議では、既にまちづくり活動に取り組む実践者や、まちなかに関心を持つ市民の皆様からの様々な
意見を集約でき、今後のまちづくりに向けたテーマが共有されたものと認識をしております。この100人衆会議によるまちなか再生事業に取り組む上では、これまでも申し上げておりますように、人づくりがまちづくりの原動力であると認識をしております。 そのため、100人衆会議におきましては、まちづくりの理念や、今後の活動に積極的かつ持続的に参画いただく意識の醸成を図るとともに、他地域の先進地事例の視察や専門研修等への参加等により、市の将来を見据えた持続可能なまちづくりを中核となって担うためのリーダーとなる人材の育成を図ってまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) そうすると、これ、例えば今の話でいくと、その中から人を選んでいくということだと思うんですけれども、じゃ、実際これどういう基準でその100人衆会議の中に参加された方たちの中から選ばれるのか。例えば参加回数が多い人を選んでいくのかとか、今の話でいう市の将来ビジョンに合致している人を選ぶとか、いろんな基準があると思いますけれども、その辺はどうお考えでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。
◎産業観光部長(駒澤晃君) お答えをいたします。 まちづくりという非常になかなか難しいテーマであるというようなことで、今回この事業に取り組んであるわけではございますが、今回集まっていただいた皆さんは、やはりまちづくりに意欲的に取り組んでいただいている、今現在そういう方々であるというふうには認識しております。それにはそれぞれの思いがありますので、その思いをこのプラットフォームで横の連携をしていただきながら、まちづくりを進めていくということですが、そのリーダーとなる存在の選定というか、それについては、実際にやはり皆さんがある程度、何ていうんですかね、情報共有できるような考え方を持つような、幅広い視野のやはりある方とかということになろうかと思います。 それとやはりもう一つは、リーダーシップをある程度取っていただける、そんなような方々にぜひ。それは、リーダーというのは多分1人というわけではなく、何人でも結構ですので、そういう方にぜひなっていただきたいというふうに考えております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) 今、リーダーを選ばれると。確かに経験ですとか知識、そういったものも重要になってくると思いますけれども、思いだけでできるものではないので、誰でもいいと、そういうわけではないでしょうし、どういった事業にどういった人材をというのも、ある程度市の方向性がないと、人選ですとか育てるといってもなかなか難しいんじゃないかなと思いますので、まずその辺、道筋を立てていただくに当たって、市の将来ビジョン、この辺をしっかり立ててから選ばれると、そこが重要じゃないかなと思います。 ちょっと次の質問ですけれども、市街地の活性化、今のお話でいくと、当然喫緊の課題ではあります。これ、とてもスピード感が重要、必要だと思います。100人衆会議の中でも、様々な会議上がってくるとは思うんですけれども、
意見を上げて意識を高め合う場というだけでは、遅々として進まないのではないかと不安もあります。実行に向けたプロセスが見えてこなければ、せっかくここまで行政、民間、大学と官民学で連携して様々な
意見も上げてこられたのに、ここまでこんなようなことを、今までやっていないような取組をしてきたのにもかかわらず、これで実際何もできなかったんだぞと。いつできるんだと、これ本当にできるのかと、かえって不安に、これ何もできなかったらですけれどもね。かえって不安になってしまうんじゃないかと、住民が不安になってしまうんじゃないかと思います。
意見を上げるだけではなくて、具体的にこうしたことを実行していくと。やっていこうという、そういった行動コンセプト、行動の目標といったものが先に、何回も言うようですけれども、先にないといけないと思うんですけれども。この100人衆会議に行動コンセプトを持たせることが必要だと思うんですが、一体この100人衆会議、そもそもこれ、この先プラットフォームという話がありましたけれども、どこに落ち着かせるつもりなのか、その辺お伺いします。
○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。
◎産業観光部長(駒澤晃君) 100人衆会議の活動のコンセプトと今後についてのお尋ねにお答えをいたします。 100人衆会議は、行政や個人のほか民間団体などの地域の様々な主体がまちづくりに対する思いを共有し、10年、20年先の中心市街地の姿を共に描き、実践活動に移していく場をコンセプトとして、まちづくり活動を担うプラットフォームとして立ち上げをしております。 今後の100人衆会議では、まちなかの将来像をやはり共有し、相互の連携と協働により実現できる取組を考え、将来のあるべき姿となる未来ビジョンをつくり上げてまいります。また、未来ビジョンの策定後におきましては、できることから具体的な取組を積み重ね、計画と実践を繰り返し、取組の成果を市民の皆様と共有するとともに、まちづくりを進める組織体制を充実しながら、市の将来を見据えた持続可能なまちづくりを進めていくこととしたいと考えております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) また何度も言うようですけれども、やっぱり見えやすいもの、将来像がやっぱり分かりやすいものであってほしいなと、そのようにまず思います。 ちょっと少し話を変えますけれども、5月に開催された100人衆会議の中では、水、山、文化などのテーマが挙げられておりました。大町市はもう一つ、恋人の聖地としての顔もあります。恋人の聖地「黒部ダムの麓 信濃大町~北アルプスハートロード~」として認定されていますので、こういったところも、まちの色となり得るのではないかと思います。 そこで、恋人の聖地についてお伺いしますが、この認定を受けることでの有効性、目的は何だったのか。それから、これまでのまちづくりの中で、どのように活用されてきたのかお伺いします。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部参事。 〔総務部参事(田中久登君)登壇〕
◎総務部参事(田中久登君) 恋人の聖地の目的と活用についての御質問にお答えします。 恋人の聖地プロジェクトは、NPO法人地域活性化支援センターが、プロポーズにふさわしいロマンチックな観光スポットを恋人の聖地として選定し、少子化対策と地域の活性化への貢献を目的とするプロジェクトとして2006年に始まったものであり、これまでに全国で130を超える自治体が選定をされております。 大町市は、2015年に選定を受けて以来、観光スポットとして、また、婚活イベントの舞台として活用をしております。特に鷹狩山山頂のハート型のモニュメントは、市の恋人の聖地を代表するシンボルとして、北アルプスと市街地のすばらしい眺望や、特に夜景の美しさの付加価値も併せ、多くの方々が訪れるビュースポットとして親しまれております。 NPO法人のサイトによる全国的な周知・広報に加え、市としましても、少子化と地域の活性化への対応のため、恋人の聖地に選ばれておりますことの周知を一層図るとともに、引き続きビューポイントとして幅広く活用してまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) ただいまのお話ですと、婚活イベントですとかそういったところに活用されてきたということだと思いますけれども、それなりの成果は上げてこられたと思います。確かに令和2年で3組、令和3年で2組のカップルがこれ成立されてきたということですので、出会いの場の創出、いわゆる街コンイベントを開催して成果があったということですけれども、まちづくりの視点からいうと、やっぱりちょっと物足りないんじゃないかなと。 今の話で、これから活用していくなんていう話はありましたけれども、確かに鷹狩山へ行けば、立派なモニュメントも見ることもできますし、昔から夜景のきれいなスポットであったということは、我々も小さな頃からその認識はありますけれども、そもそも恋人の聖地としての世間の認識が高いとお考えか。もし高ければ、もっと地元の人たちの意識も高くて、カップルに優遇のあるような、そういった傾向があるかと思うんですけれども、そういった傾向があったのか。そもそも大町というまちが、大町市がカップルにとって特別なまちとなり得ているのか、その辺の認識をお伺いします。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部参事。
◎総務部参事(田中久登君) 大町はカップルにとって特別なまちとなり得ているのかという御質問にお答えいたします。 恋人の聖地を紹介するNPO法人のウェブサイトの認知度というのは非常に高いものがありまして、全国各地の恋人の聖地巡りをするカップルも多いというようにされておりますし、また、当市へもSNSやホームページ、旅行誌等からの情報を基に来訪される皆様も数多くいらっしゃいます。 大町市に恋人の聖地があることを全国から認知され、また、市内には恋人の聖地と連携してプロジェクトを手助けする恋人の聖地サテライトに選定されたホテル、結婚式場もありまして、鷹狩山の恋人の聖地への来訪に併せて、これらのサテライトへも立ち寄ったというような来訪者の声も伺っております。こうしたことからも、大町市が結婚を希望される方、希望されるカップルにとりまして、聖地であり特別なまちとして認知していただいているものと理解しております。 引き続き、市外だけではなく市内も含めてですけれども、カップルにとどまらず、家族や友人などと訪れ、その絆を深めるスポットとして一層の活用を図ってまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) そうですね、確かにユーチューブだとかSNSなんかについて、これ上がってはいるんですけれども、ユーチューブなんかを見ると、そんなに閲覧回数が多くない。鷹狩山のハートのモニュメントを映したユーチューブのページありましたから、見たんですけれども、そんな認識も高くないんじゃないかななんて思って、閲覧回数が多くなくて、これ本当に市民の方たち、分かっているのかなという不安があるわけです。 そもそもやっぱり恋人にとって、特別な何か優遇というものが必要じゃないか。もっと何ていうんですかね、やっぱり全国を対象にしているんでしょうけれども、まず地元の人たちが知らない人たちも多くて、来た人たちに対して、優しくしてあげるというか、おもてなしを出してあげるという空気というのが、まだ足りていないんじゃないかなというふうに思いますので、ちょっとやっぱりこの辺、しっかりと市民にも周知していただいて、進めていただきたいなと思います。恋人の聖地ですから、恋人たちにとって特別な場所でなくてはなりません。そういったまちづくりのための認定であってほしいと思います。 さて、結婚や恋愛結婚のプロセスの変化は、ちょっと近年の動きを見てみますと、1960年代後半まではお見合い結婚が結婚のプロセスの過半数を占めていましたが、以降は恋愛結婚が増加し、1990年代には恋愛結婚が9割を占めるようになりました。近年では、AIやマッチングアプリによる出会いや結婚の場が増えてはいますが、未婚率も増加しております。 内閣府の少子化対策調査によれば、結婚しない理由に、適当な相手と巡り会わないといったことが一番に挙げられております。当然その中には、出会いが少ないといったことも含まれるんでしょうけれども、結婚への意識が薄くなってきているんではないかなと危惧されます。結婚という概念にとらわれない生き方も尊重はしますが、結婚離れが進めば当然少子化は進み、社会基盤を維持するためにも大きな問題となります。 市においても、大町市定住促進協働会議では、5月から市ハピネスサポートセンターを庁内に設置し、結婚相談事業を行っておりますが、開始から4か月なので、まだ走り出した状態だとは思うんですけれども、現在までの状況、それから、農業委員会で行われている花嫁・花婿銀行結婚相談所との連携はあるのか。今後の見通しについての課題をお伺いします。
○議長(二條孝夫君) 総務部参事。
◎総務部参事(田中久登君) 大町市結婚相談所ハピネスサポートセンターのこれまでの状況と、農業委員会の結婚相談所との連携、課題はとの御質問にお答えをいたします。 大町市ハピネスサポートセンターは、結婚を希望する方を応援するために、議員からも御紹介がありましたように、長野県将来世帯応援県民会議が運用するながの結婚マッチングシステムの利用を通じまして、地域や職域を超えて結婚を支援することを目的としております。本年、5月市役所内に開設をしております。現在までの利用状況でありますが、8月末における登録者数が5人、また、来所予約の方を含めますと8人となっております。また、来所予約の方法や登録要件等について問合せも増えてきておりますので、今後も丁寧な対応に努めていきたいというように考えているところであります。 また、農業委員会で設置しております結婚相談所との連携につきましては、相談者の相談内容に応じて、相互に案内ができるよう役割を共有して、多岐にわたる相談に柔軟に対応できるよう調整を図っているところでございます。 具体的に申し上げますと、農業委員会の結婚相談所は専門相談員を配置しておりまして、結婚を希望する方や御家族などから幅広い相談を受ける体制を取っております。一方、ハピネスサポートセンターは、ながの結婚マッチングシステムを利用して、御本人が御自身がインターネット上でマッチングできる機会の提供を受ける仕組みであるという点が違いでありまして、それぞれの役割を補完し合える体制となっております。 現在までに課題となるような事例はありませんけれども、今後は一層周知・広報を図りまして、さらに多くの皆様の結婚支援につながりますよう利用の促進に努めてまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) ちょっと話を戻しますけれども、先ほどの婚活イベントですと、令和2年、77組の参加で3組、令和3年、53組が参加して2組でしたね。やっぱり僕のこれ持論かもしれないですけれども、結婚はやっぱり確率の問題だと思うんですよね。やっぱりいろんな人と巡り会えるというか、いろんな人と知り合える場というかですよね。自分が相手に好意を持ってもらうというのも確率を上げるからですし、いろんな人に会った、そういう巡り会うということも、これも確率だと思います。やっぱり情報がすごく重要だと思うんですよね。 さっきの話で、77組で3組、五十何組で2組という、その程度の確率でしか結婚はやっぱりなかなか結びつかないわけですから、これやっぱりこの事業、しっかり充実させていくには、まず情報を本当に充実させてほしいなと思います。ぜひよろしくお願いします。 結婚の環境を支援するといった部分でも、市も結婚新生活支援事業を行っております。しかし、国の少子対策による交付金事業の一つなので、全国多くの自治体が同様の事業を行っており、大町市に特別な色があるわけではありません。 そこで、その一歩手前の結婚式のしやすさ、結婚の場の演出や提供を行い、同時にまちづくりに生かすことはできないかと考えます。中心市街地の活性化に話を戻しますが、活性化のためには、人を集めることが必要です。どうやって人を集めるのか。様々なイベントを多数回開催するということも悪いわけではないですけれども、やはり一過性なものでは、年間を通してにぎわいをつくることは難しいです。 そこで、通年で開催することも可能であり、恋人の聖地としても、恋人の聖地のイメージにも合致する中心市街地を広く使った
まちなか結婚式を行っていくという考えはいかがでしょうか。まだ自治体レベルで行われている例はほとんどないと思いますが、市街地活性化に結婚促進事業をうまく生かせるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部参事。 〔総務部参事(田中久登君)登壇〕
◎総務部参事(田中久登君) 恋人の聖地のイメージに合致する
まちなか結婚式の演出などによってまちづくりにつなげられないかとの御質問にお答えします。 現在、市で取り組んでおります結婚新生活支援事業は、議員の御質問の中にもありましたように、新婚世帯を経済的に支援し少子化対策に資するため、国の地域少子化対策重点推進交付金を活用して、昨年度から取り組んでいる事業でございます。 この事業に加えまして、市独自の結婚支援の取組としまして、結婚を祝い、新婚夫婦を応援するとともに、定住促進と地域消費の活性化を目的として、商品券を贈呈する新婚生活応援事業、これを平成26年度からこれまでに9年間実施をしております。 また、市定住促進協働会議では、コロナ禍により結婚式を挙げられなかった、もしくは結婚式を縮小した新婚夫婦を応援するとともに、市の魅力の発信、若者への結婚観の醸成につなげるため、アウトドアフォトウエディング事業を実施をしております。昨年度は、恋人の聖地、鷹狩山周辺のほか、市街地の飲食店や商店街で撮影を行うなど、商店街の魅力を市内外に発信をしております。まちなかにウエディング風景が融合する好機ともなり、市街地のプロモーションにもつながるものというふうに考えております。 議員に御提言いただきました結婚式を気軽に行うことのできる場や機会の提供につきましては、現在出会いの場、出会い創出事業補助金を活用した婚活イベントが様々な皆さんによりまして、これまで活用していただいております。本年度も2団体により実施されておりまして、今後こうしたイベントやアウトドアフォトウエディングの事業が市街地を舞台にして、これまでは山ですとか湖ですとか、そういった自然条件、自然環境をPRするという側面も兼ねてありましたが、市街地もその選択肢の一つとして事業が展開できるように努めまして、結婚を希望される皆さんを支援するとともに、市街地のにぎわいの創出にもつなげてまいりたいというように考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) フォトウエディングでいろいろ結婚式の場を皆さんに知っていただくというような話だと思いますけれども、知ってもらうこともすごく重要だと思いますので、悪いわけじゃないんですけれども、もしこれ、
まちなか結婚式といって、もうまちなかで披露宴までやっちゃうというようなことをした場合なんですけれども、ちょっと効果の話をしますけれども、1回つきにつき、例えば友人、親戚を呼んで60人規模の結婚式を開催したとします。1人当たり平均で大体3万円の御祝儀を見込み、新郎新婦に20万円の御負担をいただいて、1回につき200万円で開催すると。 ちなみに昨年のゼクシィ結婚トレンド調査では、挙式の平均相場がコロナ禍で一昨年に比べると大分減少しているとはいっても、それでも292万円ということでしたので、200万円は少し抑え目な費用ではないかなと思います。 それでも事前の準備や宿泊、二次会、三次会、お土産の消費等々を100万円以上積めるかもしれないんですけれども、100万円ほど積んでも、全体で300万円程度の消費となり、年間20件開催すれば、およそ6,000万円の市内消費が見込めます。さらには、連泊や周辺観光への消費も十分に期待できるのではないかと思います。市内には、ケーキ屋さん、美容室、酒屋さん、衣料品店、それから飲食店や各種物販店など様々な事業者がいて、そういった方々の協力を得て、市民の皆さんも一緒に盛り上げるといったことができれば、一次波及、二次波及、関連産業への雇用へと大きな効果が期待できるように思います。
まちなか結婚式の経済効果、その辺も検討してみていただくことはできないでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。
◎産業観光部長(駒澤晃君)
まちなか結婚式の経済効果についてのお尋ねにお答えをいたします。 議員御提案の
まちなか結婚式を行う場合、式場をはじめ周辺飲食店などが利用されることにより一定の経済効果が見込めるものと思われております。また、近年はまちなかに従来の商店街としての機能に加え、新たな宿泊施設や飲食店などの集客施設の立地が進んでおり、以前に比べ、まちなかにおいて様々な催物が実施できる環境が整いつつあると考えております。 このような状況を踏まえ、
中心市街地活性化のため取り組んでおります他の施策とともに、議員御提案の
まちなか結婚式の経済波及効果につきましても、今後、先ほどから申します100人衆会議において検討をしてまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) 結婚事業の魅力、これはお金の話ばかりではないですね。結婚式、2人の人生の中では最大級のイベントであり、もし市街地で開催することができれば、2人にとっても、大町の市街地は特別な場所となります。それから、参加された新郎新婦の友人や親戚、家族にとっても特別な場所となり得ます。 市内にある歴史的な建物やポケットパークの活用、コロナ禍ですので、先ほどのアウトドアウエディングなんていう話がありましたけれども、そういったところの活用。以前、100人衆会議の中で、アーケードに人が上れるようにしたらいいなんていう、そんな提案もありましたけれども、アーケードに上がって、まちなかと北アルプスを背景にウエディング写真を撮影できるスポットを設けるとか。それから、中心市街地の皆さんも加わって、若い2人の誓いを見届けると、誓いの証人になる。神様でも仏様でもない、大町市民がもう誓いの証人なんだと。そんなようなことができると、物すごくまち自体が活気づくんじゃないかなと思います。 先ほど100人衆会議の中で、行動コンセプトを持ってもらいたいというお話ありましたけれども、ぜひ検討するというお話ありましたけれども、行動コンセプトの中に入れていただきたいなと、そのように思いますけれども、その辺どうでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。
◎産業観光部長(駒澤晃君) お答えいたします。 先ほども御答弁申し上げましたけれども、100人衆会議の中では、テーマを4つ掲げております。水、山、文化、それと若者が活躍する場というようなことで、それぞれテーマの下に議論は進めております。 先ほど議員も御提案ありましたように、100人衆会議、5月のときですかね、そのときにも、いわゆるまちなかでの結婚式についての御提案もいただいております。そんなようなことを踏まえますと、これから今後検討する100人衆会議の中に、コンセプトの視点の一つとして、この
まちなか結婚式を取り組みまして、一つのアイデアとして検討に組み込み、市街地のにぎわい創出の実現に結びつけていくか、そんなような議論を深めてまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) ぜひ取り上げていただけるということですので、ポジティブに進めていただきたいなと思います。大町市イコール結婚、恋人のまちとしてのイメージが大きくなれば、先ほどの話にもありますけれども、仁科三湖ですとか高瀬渓谷、それから山小屋、こういったところにも波及して、そこからまた大きな観光ですとか、経済効果を創出するといったことも可能ではないかなと思います。 ただ、私、ここまで
まちなか結婚式についてどうかと、一方的にちょっとに申し上げてきましたけれども、当然100人衆会議の中で取り上げていく中で、もっとほかに有効なものがあれば、別にそれでもいいわけです。もちろんそれでもいいわけです。中には、そんなことしたくないと、もっといい方法があるんだと、そういった
意見もあるかもしれません。ここで言いたいのは、まちなか再生に向けた核となる部分があるかどうかといったことなんですよ。 第4次活性化計画の中では、令和6年度の中心市街地小売年間販売額の目標は、平成26年、38億8,400万円の10%増ですので、42億7,200万円という数字が挙げられていたわけです。これ、話合いだけでは、やっぱり達成は難しいんじゃないかなと思うわけです。話合いだけでこれ実行に移すとなると、またさらに時間がかかるといったことになります。4次計画はもう残り2年半で終わりますので、この実行、行動する道筋が見えてこないのでは、達成できる、何ていうんですかね、達成できる道筋が見えてこない。 そうすると、やっぱり先ほどの話じゃないですけれども、市民の不安をかえってあおるような結果にもなるわけです。今まで何やっているんだ、まだこんなことをやっているのかと。そんなような話になっちゃいますので、しっかりここ何年後にはどうするんだと。どういうことをやって、何をやってどういう結果を導くんだと、そういうものはしっかり出していただきたいなと思います。 先ほど部長も言いましたけれども、恐らくこれ批判的な
意見いろいろ出ると思うんですけれども、行わないでは、何も進みません。何も変わらないです。批判
意見を切り捨てるというわけではなくて、先ほどの話で出ましたけれども、やれることをやっぱりやっていくと。やれることをやっていって、そのやっている中から、新しい取組を見つけ出していくと。そういう体制が今の市街地に私も必要ではないかと思います。 ただもう一つ、言わせていただくのであれば、空き店舗やシャッターを無理やりこじ開けたり開けさせても、一時的な活気、これ確かに生まれるかもしれないですよ。見た目も印象もいいですし、ただこれ継続難しいですよね、一時的に開けさせても。重要なことは、お金が回る仕組み、お金が回る、商売が成り立つ、商店街の人たちが生きていける環境をつくっていくということだと思いますので、個々の商店、事業者が継続できる仕組みづくり、その辺おのずとそうすれば結果として、何ていうんですかね、まちに活気が来れば、おのずとシャッターを開けて商売やってみようかなという人が増えてくるかもしれないですし、今やめていた人がもう一回商売やってみようかなと思うかもしれないですし、そういうそんな流れが必要じゃないかなと思いますので、その辺はやっぱりぶれずに進めていただきたいなと思います。 先ほど一番最初にちょっとお伺いしましたけれども、その辺ですね、人づくりから活性化、売上目標達成、先ほどの売上目標ありますけれども、これ実際可能かどうか、その辺ちょっとお伺いします。
○議長(二條孝夫君) 産業観光部長。
◎産業観光部長(駒澤晃君) お答え申し上げます。 今、議員から本当にまちづくりというか、まちなかの再生に向けた取組の難しさを、実は我々も、実はもうこの中心市街地基本計画、もう4次にもなって、今計画を進めているところでありますが、なかなかやはり非常に具体化というか、成果が上がるというところまでいっていないのが実情であります。それは、やはり一番の課題であるのは、高齢化によったりだとか少子化によって、やはり商店街自体の活力が失われつつある。いわゆる経営者自体が、やはりもう自分の代で終わってもいいとか、いろんなそういう側面も持っています。 ただし、今、実は逆にまちなかで、例えば若い人たちがカフェをつくりたいとかといって、そういういわゆるまちなかでの起業をする方も今増えております。そういうときを契機にして、今回いわゆる官民連携まちなか再生事業を進めてきたわけでありますが、具体的にやはりやることは、できることから着実に一つずつ成果として進めながら、それが要は経済効果として本当につながっていくか。そういうことは、今回のこの会議の中で、ぜひとも一緒になって進めさせていただきたいというふうに思っております。本当に難しい課題ではあると思いますが、真剣に取り組んでまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) 商店街の人たちが生きていける、商売が成り立つ、そこだけぶれずにやれることからやっていくと。その中から、また新しい課題を見つけていく。その体制で進めていただきたいなと思います。 2番目の質問に移ります。 昨年3月定例会において、令和3年度の
障害者優先調達推進法に基づく市の実績目標について伺いました。目標値は150万円で、福祉課だけで100万円の予算をつけられていましたけれども、令和3年度の実績はどうであったのか、お伺いします。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。民生部長。 〔民生部長(曽根原耕平君)登壇〕
◎民生部長(曽根原耕平君) 目標値に対する令和3年の実績はとのお尋ねにお答えいたします。 福祉課では、年度当初に改めて全庁へ制度の周知と発注の呼びかけを行うなど取り組んだ結果、昨年度の実績は107万3,000円余で、その内訳は、トイレットペーパー等の消耗品の購入が約60万5,000円、草刈り作業補助業務等の役務が約46万8,000円でございました。令和2年度の実績額約65万6,000円からは大幅に増えておりますが、目標額達成のためには、なお一層の取組が必要と考えております。 また、当初目標を達成できなかった理由といたしましては、委託業務の範囲が限られていることや、業務のマッチングが難しいことに加え、全庁への周知が不十分であったものと考えております。 本年度につきましては、年度当初の全庁への呼びかけのほか、各課へ直接要請し、きめ細かな情報交換を行っており、市施設の除草作業等、新たな業務も増えてきております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) そうすると、今のですと、福祉課だけで107万円だったということでよろしいでしょうか。そうすると、ほかの課の皆さんは、この目標達成に向けて何か努力をされているのか、その辺ちょっとお伺いします。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(曽根原耕平君) 実績額は、福祉課だけではなく、全庁集計の値でございます。 なお、従来は他の課で直接取り組んでいたものも、今回福祉課でまとめて予算計上したため、担当課での予算執行でなく、福祉課のほうで執行するような例も含まれておりますので、集計するとこういう形になっておりますけれども、御理解いただきたいと思います。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) よく分かりました。 そうすると、例えばこれ課の中で、皆さん検討はされたということでいいのか。例えばうちの課は、ちょっとそういったもの出せるものないなということであれば、出すための努力、そういったものをされてきたのか。その辺はどうでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(曽根原耕平君) 先ほども答弁申し上げましたが、まだまだ制度の理解というのは、全庁的には不十分であるという認識を持っております。一層周知に努め、また、それぞれ既存の業務の中で、うまくマッチングできるようなものをやはり引き続き探していただきたいということで、周知を図ってまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) それでは、障害のある方や施設の声というものは拾っているのかどうか。その辺をちょっとお伺いします。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(曽根原耕平君) 障害のある方や施設からの御
意見等の調査についてお答えをいたします。 障害者施設等から優先調達について、特段御
意見等はいただいておるわけではございませんが、発注する際には、お礼の言葉をいただくことは多く、収入に結びついたということのほか、これまで施設で用意した作業にはなかなか集中できず、落ち着かなかった方が、市から委託された作業には、それまで見せたことのない笑顔を見せ、意欲を感じているといったお話もいただいております。改めて、ハンディキャップがある方の就労を通じた社会参加というものは、御本人の可能性を引き出したり、生活意欲の向上につながる可能性があることを再認識しているところでございます。 今後、これまでの提供可能な物品や作業に対する事業者からの情報収集に加え、アンケート調査等を実施し、一層制度に基づく優先的な調達の推進に努めてまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) 令和4年度についても、福祉課が100万円の予算を組まれていますけれども、これ目標も同じく150万円でいいのかどうか、その辺ちょっとお伺いします。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(曽根原耕平君) 本年度における目標値等に関するお尋ねにお答えいたします。 本年度の市全体の目標値は、前年度の目標未達成を踏まえ、引き続き150万円として、全庁への協力を要請しているところでございます。課題としましては、先ほども御答弁申し上げましたが、庁内周知の強化と、限られた業務内容や業務量の中で、発注側と受注側における適切な作業水準のマッチングがこれまでできなかったことと考えております。 なお、昨年度新たに委託を行った公用車の洗車、車を洗う作業におきましては、作業内容が受託者にとって適切な水準であり、年間を通じて作業にも当たることができるなど、受託者とのマッチングが図られた事例もございます。 今後も関係各課と密に連携し、新たな発注業務の洗い出しを含め、さらなる検討を進めてまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) 令和元年が、先ほども話ありましたけれども、57万1,912円、令和2年が65万6,890円なので、数字だけ見れば大きく伸ばしてきたかなと思います。 厚生労働省のホームページを拝見すると、全国の自治体の実績値といったものが公表されちゃっているわけですよね。令和2年度の数字だけ見れば、令和3年度の107万円という数字、実績だけ見れば、そこまで大きな劣っているという感じはないんですけれども、何より確かに以前に比べると、障害をお持ちの方たちが働いている姿というものも、庁内の周り見ると見かけるようになってきたと思います。 ただ、これ障害者にとってノーマライゼーションの社会を構築するためには、やっぱりこれまだまだ大きな壁があるかと思います。障害者の方が自立できる社会、これを構築することがそもそもこの法律の趣旨なわけですから、そこにはさらなる働く場の創出であるとか、喜びを感じていただくといったことが必要であり、そのためには就労支援施設の人材育成であるとか、特に市民の十分な理解といった部分が必要かと思います。その辺に向けた課題は何か、どのように解決していくのか、お伺いします。
○議長(二條孝夫君) 民生部長。
◎民生部長(曽根原耕平君) ノーマライゼーション社会の構築に向けた課題とその解決策等についてお答えいたします。 障害者が自立できる社会を構築するためには、障害者の働く場の確保や生きがいの創出に向けた取組が不可欠であり、このためには、地域全体で障害に対する理解を一層深めることが重要であると考えております。 こうした中、市といたしましては、
障害者優先調達推進法に基づく取組の推進をはじめ、障害をお持ちの皆さんが地域の担い手として活躍することができますよう、自立支援協議会を構成する各機関や事業所、当事者等との情報交換を行うほか、就労に関する相談には、社会福祉協議会内の生活就労支援センターまいさぽ大町や障害者就労生活支援センター、ハローワークとの連携を図り、支援に努めております。 さらに本年度から、県の障害者共生条例が施行されたことを受け、地域における障害者の自立支援、就労支援に対する地域の理解を一層進めるために制度の周知・啓発に取り組むことにより、ノーマライゼーション社会の構築に努めてまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 残り1分11秒です。傳刀健議員。
◆3番(傳刀健君) 今のお話のとおり、ノーマライゼーション社会の構築、このためには市だけが優先調達推進法を頑張って、達成できたからいいというわけではないと思います僕も。やっぱりこれ民間企業による、民間企業ですとか市民の理解、ここがやっぱり一番重要じゃないかなと思います。その部分がもう絶対必要ではないかなと思います。そのための市民理解であるとか、企業の協力、周りの協力、そういったところを得られるような進め方をしていただきたいなと思います。 以上で質問を終わります。
○議長(二條孝夫君) 以上で、傳刀健議員の質問は終了をいたしました。 ここで、2時15分まで休憩といたします。
△休憩 午後1時58分
△再開 午後2時15分
○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続します。 質問順位第4位、大和幸久議員の質問通告は2項目です。大和幸久議員の質問を許します。大和幸久議員。(拍手) 〔12番(大和幸久君)登壇〕
◆12番(大和幸久君) 無所属クラブの大和幸久です。 今回の質問は、1、国際芸術祭について、2、まちづくりについて、2点を質問いたします。 初めに、
北アルプス国際芸術祭について伺います。 去る8月17日、
北アルプス国際芸術祭、以後、芸術祭と呼びますけれども、臨時総会において、2年後の2024年に第3回開催を実行委員会として決定しました。第2回芸術祭の検証も踏まえた上で、どのような課題があると見ているのか伺います。 これで、1回目の質問を終わります。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員の質問に対する答弁を求めます。総務部参事。 〔総務部参事(田中久登君)登壇〕
◎総務部参事(田中久登君)
北アルプス国際芸術祭を次回開催するに当たっての課題は何かとの御質問にお答えします。
北アルプス国際芸術祭は3年に一度開催するトリエンナーレ方式を念頭に、現代アートの持つ情報発信力と人を引きつける力により、地域を元気にし、持続可能なまちとするために2017年に第1回を開催いたしました。また、昨年2021年には、コロナ禍による延期を経て第2回を開催しましたことは議員も御承知のとおりでございます。この2回の開催を通じ、延べ57万人を超える皆様にすばらしいアート作品を鑑賞いただき、芸術祭を通じて信濃大町の魅力を体感いただきました。 芸術祭の開催を機に、多くの方が初めて大町市を訪れ、また、リピーターとしても再び訪れていただきました。こうした来訪者と市民との交流は今までにない地域間交流の機会を創出し、芸術祭に携わった全ての皆様の大きな財産となったものと受け止めております。特に市民の皆様には、ふだん何気なく暮らす地域に潜在する魅力がアートの力を借りてより鮮明に浮かび上がらせ、地域への愛着と誇りを再認識するきっかけとなりましたことは大きな成果であると考えております。 議員お尋ねの第2回芸術祭の課題としましては、コロナ禍により様々な制約を受ける中で人の交流や意識の醸成などのまちづくりにおける側面、経済効果を中心とした経済的側面が挙げられます。具体的には、インバウンドや団体旅行を受け入れられなかったことによる来場者の伸び悩み、それに伴う収入減や食の取組での内容の変更や縮小などが挙げられます。また、作品制作や運営の面において、市民の皆様との協働により取り組む機会がなかなか得られなかったことや、サポーターの参加を積極的に募ることができなかったことは、市民参加を地域づくりに取り組む原動力とすることを芸術祭開催の大きな意義の1つとしていただけに、残念でなりませんでした。 その一方、コロナ禍で人々の交流の機会が希薄となる中、市民の皆様と来場者の皆様双方の安心と安全を最優先に掲げて様々な工夫を凝らし、1人の感染者も出すことなくコロナ禍のモデルイベントとして開催できましたことは、持続可能なまちづくりに向けての大きな一歩であったと評価しております。 今後策定します基本計画におきましては、こうしたよかった点やできなかった点を踏まえ、さらに魅力あふれる芸術祭として開催できますよう検討を進めてまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問ありませんか。大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 6月30日に開かれた第2回芸術祭実行委員会の総会で公表されました開催報告書中にある大町市職員
意見の中で、問題提起と見られる
意見について市長の見解を伺いましたけれども、曖昧な点もありましたので、再度確認をしてみたいと思います。 初めに、市長は第1回芸術祭に比べれば、市の職員が主体となって運営したことは残念に思うという
意見は私自身も聞いていると答えておりますが、市長自身はこの点についてどのような認識を持っているんでしょうか。説明ください。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) まず、直接聞いたということではなくて、それは報告書として目にしているということなんですが、2つの側面があります。1つはやはり多くのボランティアサポーター、市民の参加が得られるという前提で計画をしてまいりましたが、残念ながらコロナ禍の制約の中で、特にアートサイト、制作するところから運営に至るまで、やはり市民の参加をできるだけ少なくするということをせざるを得なかったこと。その一方で、今、議員御指摘のようにより、行政の立場での参加、これは市の職員もそうでしたし、例えば、北アルプス地域振興局の職員の皆様、そうした皆さんの、いわゆる行政主体で運営せざるを得なかったということについてはそれ自体が残念でありますし、また、それを担っていただいた職員の皆さん、やはり苦労したところもあったかと思いますが、そういったことも含めて、2つの側面から残念であるということを申し上げたところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 残念だで済めばいいんですけれども、これはやっぱりきちんと検証して、今後どうするか、どういう問題があって、どうするか、これをしっかり市民にも説明する責任があると思うんですが、その作業は今後やる予定はあるんでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 現在、これで予算をいただければ、その先実施計画、いわゆる基本計画の策定が始まります。それも、この実行委員会が主体的に策定を進める中で、きちっと2017及び2020-2021、この2つの開催をベースにしながら、ちゃんとした計画を進めていきます。その際には、先ほど申し上げましたように市民参加、多くのボランティアサポーター、これはそれ自体が交流の目的の1つでもありますが、その原点に立ち返って、コロナ禍の影響を避ける、あるいはコロナ禍がないような時期をしっかり見極めながら進める、そうした中で解決してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 続きまして、市長は、職員によって、あるいは部署によって若干の負荷がかかったということは読み取れると答えておりますけれども、実際にはどのような程度の負荷がかかっていたと認識しているのか、また、それはどのような解消ができるというふうに考えているのか説明ください。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 匿名の、それぞれ従事していただいた職員の皆さんの
意見でしたので、どの職場において、具体的にどのような負担がかかったということについては、私自身読み取っておりません。しかしながら、やはり通常のといいますか、芸術祭に職員として参画することももちろん通常の業務の一環ではありますが、もともと担っていた業務にどのような支障が出たか、これはまた必要に応じて所属からそれぞれ
意見を聴取していきたい、そのように考えるところでございます。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) また、市長は、それが通常の業務に大きな支障が生じたというところまで、私自身は認識していませんと答えております。この認識について、どの程度大きくない支障はあったと認識しているのか、また、それらの調査もきちんとする用意があるのかどうか、併せて伺っておきたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 先ほどの御答弁と重複しますが、具体的にどの部署でより大きな支障が生じたかということについては、現在のところ私は承知しておりません。しかしながら、業務が停滞したということについては報告を受けておりません。したがって、どの程度の大きさかということも含めて、今後さらに先ほど申し上げた基本計画の策定の中で、そうした過度な負担のかからないような体制を組む、そういったことについて意を配してまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありますか。大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) この件に関して、職員の
意見の一部を紹介します。前回同様、職員ありきの開催となり残念、全庁の業務が停滞し、とまってしまった、夕方や朝、職場に戻ると雑然と置かれた書類にげんなりし、愕然としてしまう、他の者を思いやる気持ちも消えて、殺伐とした職員環境になってしまった、こんな
意見も率直に寄せられております。市長は、これについてどのように受け止めているのか。特に行政のトップとしての市長は、このような状況に職員を追いやることのないようにあらゆる手だてを尽くす、それが本来の市長のお立場ではないかと私は思うんですけれども、市長はこの点どのようにお考えでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) まず、そのような率直な
意見をきちんと整理して述べていただいたことについては、その職員に対して感謝を申し上げたいと思います。しかしながら、人の痛みというのは外からも見えないものであり、また、その職員がその職場でどのような通常の仕事の中でそれを解決しようとしたか、職場の中で声を上げていただいたかどうかについても承知しておりませんが、これからもそうしたできるだけ多くの皆さんの率直な
意見を聞く、そうした態度についてはしっかり、この芸術祭に限らず、市の職員の、市の行政を進める上での大事な視点、観点にしてまいります。 そうした中で、やはり痛みの大きい、そうした皆さんに過度なそれ以上の負担がかからないようにするのは、これは行政のどんな分野でも、また、どんな仕事においてもそれを改善していくということについては、一生懸命取り組んでいかなければならない。それは理事者としての責務であります。そういったことにきちっと気をつけてまいりたいと考えています。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 私、このような問題の根本的な原因というものは、やっぱり芸術祭の運営を市の職員に負わせることを前提としてスタートしたこと自体がそもそもの問題の始まりだと思います。サポーターによる運営を唱えてきた北川フラム氏のボランティアサポーターを私も用意するというような当初の発言については完全に空手形になっているわけですけれども、この点については何の検証もおとがめもない。こういう結果についても、施主である市長の任命責任が問われる部分も出てくると思います。この点については、市長はどのような分析をされているのか、今後どのような対処をするのか説明ください。
○議長(二條孝夫君) 総務部参事。
◎総務部参事(田中久登君) お答えいたします。 まず、多くのボランティアサポーターの下に運営をしていきたいという考えについてはこれまでと、1回目以来変わってきておりません。ただ、今回についてはコロナ禍でサポーターを募集することができなかった。これは、募集することができないというのは、来る方の都合というのももちろん、都合といいますか、コロナ禍で移動ができないということもありますし、サポーターを県外、遠くから来ていただくということに心配を感じる地元の方もいたという両方の側面があろうかと思います。そういった中で、ボランティアサポーターをお願いすることができず、その結果として、運営するに当たって、特に先ほども答弁の中で申し上げましたが、感染対策、これは一番気をつけなければいけない、気を使わなければいけないポイントでありましたので、職員数といいますか、スタッフ数を確保しなければいけない。そういった中で、職員の動員といいますか、職員の中に入る割合が多くなったということがあります。 これは、次回以降検証する中でボランティアサポーターとの接点、続けておりますので、ボランティアサポーターに引き続き多く、引き続きというか、今度は多く参加していただけるように、また、実行委員会も含めて多くの市民の皆さんに参加をいただくという中で実施をしていきたい。これは実行委員会の総会の中でも、委員からも出された
意見であります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 議論を分かりやすくするために、私のほうから質問させていただきます。
○議長(二條孝夫君) 反問権でよろしいですか。
◎市長(牛越徹君) ええ、そうです、はい。
○議長(二條孝夫君) じゃ、時間を止めてください。
◎市長(牛越徹君) 先ほど議員の中で、任命責任という言葉が出てまいりました。これは、総合ディレクターに北川氏を任命したことなのか、あるいはそれぞれの職員に職務命令として芸術祭に参加させたことなのか、どちらでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 総合プロデューサーの北川フラム氏です。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) これは、ただいま総務参事からの答弁とダブりますけれども、やはりコロナ禍の中で誰もが想定し得ない、そうした環境の中でボランティアサポーターを準備することができなかった、呼びかけることもできなかった、また、参加していただくこともできなかった、それに尽きるわけでございます。その準備の頃は、国の……
○議長(二條孝夫君) 市長、今、答弁でよろしいですか。時間を、じゃ、進めてよろしいですか。
◎市長(牛越徹君) はい。
○議長(二條孝夫君) じゃ、時間を進めてください。よろしくお願いします。
◎市長(牛越徹君) これは、今申し上げましたように、やはり国が
感染防止対策を徹底するために国民全員に向けて緊急事態宣言、あるいはまん延防止等特別措置などを講じて、人々の社会的な活動を一切止めたという期間が相当ありました。こういうことが背景になっております。そうした意味で、総合ディレクターの責任というものはその分についてはないのではないかと考えるところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 北川フラム氏の責任ではありませんけれども、こういう事態で開催を決めたということが問題であって、それはやっぱり実行委員長であり、また、市長である牛越市長が、いや、今回はこれは中止すべき、中止という判断をすべきだと私は思いました。当初からそういう主張はしてきたんです。その点については、どのような結果で実行することを決めたんでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) これはまず2020年に開催を予定して準備を進めたときもそうでしたし、また、それを1年延期して、最終的に秋に開催を決めたときもそうなんですが、感染対策がちゃんと貫徹できるか、徹底できるかというところに絶えず視点を置きながら、それをカバーするためにボランティアサポーター、十分でない中でもできるかどうか、ぎりぎり見極めて判断したところでございます。それに責任があるとすれば、もちろん私の責任ですが、2021年の春の段階で、今やるべきではない、しかし、開催すべきだという
意見も含めれば、相当数の皆さんが開催については賛成いただいた、そのように理解するところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 感染対策が焦点じゃなくて、大会を運営するボランティア等の手配ができないということについてきちんと判断すべきだったと。当然コロナが原因ですけれども、そういう状況で、なおかつ職員に依存して実行することが妥当であったのか、この判断の経過を聞きたいわけです。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) これは、それぞれどのようにしてボランティアサポーター、予定した人数が足りない中で開くかということについては十分人員の配置についても深く検討してまいりました。そうした中で、先ほど議員が取り上げていただきました最終報告書の中で、ほとんどの職員の皆さんが賛成したというか、率先して参加した。不満を、もちろん大変だったという
意見も2つありましたけれども、それ以外の職員はそれぞれ自分の仕事として取り組み、そして、それなりの成果を得たという、そんな感想が多かったというふうに思います。そうした意味では、私ども慎重に判断してそのようなシフトを組んだ。それらの部署が担当するような仕事について、それぞれ担当者を割り当て、そして、運営できたということについては、大きな間違いではなかったと信じるところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) ちょっとこの点についてもう少し伺いたいと思いますけれども、第2回の芸術祭で、職員の依存度はどのような実態であったかという認識をしているのか、これについて説明ください。
○議長(二條孝夫君) 総務部参事。
◎総務部参事(田中久登君) お答えいたします。 芸術祭の運営の期間中でありますが、ほぼスタッフについては市職員が担っていたものであります。延べ人数ですが2,500人運営スタッフを用意したうち、2,300人が市の職員という状況であります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) そうですね、正確には2,408人だと思います。この延べ2,408人のうち、市職員が担ったものは2,302人分、率にして95.6%、ほとんど職員が担わなければ運営できないという状況だった、こういう認識はしっかりお持ちなんでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) もちろん実行委員会として共有しております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) この職員の人件費、若干データ的に出していただいたんですが、令和3年1年分だけでまちづくり交流課職員の人件費が5,213万円余、他部署の職員人件費、正職員だけですけれども、延べ1,797人分で1,886万1,000円余、会計年度任用職員延べ272人分、183万円余と、エリア担当の職員の超過勤務手当が449万1,000円、合わせて7,732万1,000円余は、民間団体である芸術祭実行委員会が、本来であれば独自に手だてをして運用しなければならないものでありますけれども、これを大町市の事業として負担している。この経理処理自体も前々から指摘をしていることでありますけれども、今回このような形で大きな矛盾を抱えながら実行してきている点で、問題点が職員の中からも湧き上がった、こういう結果かと思います。この点については、市長はどのような見解なのか伺っておきます。
○議長(二條孝夫君) 総務部参事。
◎総務部参事(田中久登君) お答えいたします。 芸術祭は実行委員会主催ではありますが、大町市として構成団体にももちろんなっておりますが、大町市として実施すべきということで取り組んでおりますので、人件費についても当然、市職員として担うべき業務内容であるというように思います。その中で、庁内で意思決定した上で、部署を超えた職員にも協力をお願いして取り組んでいるものであります。したがいまして、実行委員会で負担すべきものということではなくて、市職員として、あるいは市として必要な人件費であったというように考えております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) あわせて、職員が参加する根拠等について御説明をいたします。 この芸術祭につきましては、これまで計画でもまち・ひと・しごと創生戦略、また、第5次総合計画におきまして重要な施策として位置づけをしております。芸術祭につきましても、その目的からも、市の重要施策と位置づけておりまして、実施に当たりましては全庁体制を取るべく庁議で決定をして、市職員は業務として取り組んでいるということであります。先ほど市長のほうも答弁ありましたが、各課では担当課の通常の業務に影響が出ないよう職員の割り振りを行いまして、
行政サービスが低下しないということで割り振りを行って対応しているということであります。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 市の業務としてやるとするんだったら、これは直営で、業務委託をしてやるべきで、こうしないと経理上の筋が立たないということですよ。この点については、なぜ実行委員会形式でいいとするんでしょうか。根拠を説明ください。
○議長(二條孝夫君) 総務部参事。
◎総務部参事(田中久登君) お答えいたします。 芸術祭はやはり市民を挙げてといいますか、市民参画の下で大勢の力で盛り上げていきたいということで、実行委員会を組織して実行したというものであります。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) この点についても、市民の声を聞きながらきちんと検証していただきたいと思いますが、今後それをやる意志はありますか。
○議長(二條孝夫君) 総務部参事。
◎総務部参事(田中久登君) お答えいたします。 これまで実行委員会の中でも様々な議論がされましたが、引き続き市職員、この前の8月の総会の中でも
意見出されましたが、やはり今、議員がおっしゃいましたように、市職員の負担に頼らざるを得ない第2回であったということは
意見が出されております。その中で実行委員の皆様からも、次回は私たちも力を貸すので、みんなで一緒にやろうというような
意見が出されています。そういった意味で、次回についても実行委員会主催で実施してまいりたいというように考えております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 市の職員というのは、職員配置表によって担当職務を任命され、その職務に専念するために適切な休息を取る権利も持っております。この権利を職員に保障しなければならない立場が本来の市長の立場であるはずです。この立場からも、休日出勤をして、実際には年休で消化しろ、こんな指示が出されているわけですけれども、こういう点について再検証する意思があるとお考えでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 職務の専念につきましては、地方公務員法の第30条で職務専念の義務、35条で職務に専念する義務がそれぞれ規定されております。芸術祭につきましては、先ほどの答弁と繰り返しになりますが、市の重要な施策ということで、職員は業務として行っているもので、業務専念の義務違反ということはならないというふうに解釈しております。そして、代休等の消化につきましてはそれぞれ担当課でもって管理をしておりまして、業務に支障がないような形でその代休の取得についても処理されているというふうに認識をしております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 多くの職員は、実際には代休が取れていないということは私は聞いております。本当に代休が取れているかの調査をきちんとやる気があるのかどうか、この点について伺います。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) 繰り返しの答弁になりますが、代休の取得につきましては担当課で管理しておりまして、適正に処理してあるというふうに認識しております。芸術祭につきましては、会期が11月開催ということで、期間も長かったため、取得の部分というのが困難なところもありますが、それぞれの担当課においてやっていただいているということであります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 調査をする意思があるかどうかを聞いています。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) 今現在調査しておりませんが、今後必要に応じて調査のほうはしてまいりたいというふうに考えております。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) ちょっと時間が押していますので、市長、コロナ禍で市民ボランティアや市外からのサポーターについては、アートサイトなどで感染の発生は絶対に起こしてはならないという考えから、できるだけいわゆる事務局、内部で調整したと答えております。それでは、職員の感染防止についてはどのような認識だったのか説明ください。
○議長(二條孝夫君) 総務部参事。
◎総務部参事(田中久登君) お答えをいたします。 市職員についても、もちろん感染はしてはいけないわけでありますが、職員の中ではスタッフとして感染対策マニュアルを策定しておりまして、その中で十分、特別部会、専門家の方も交えた専門部会の中で検証した中で、感染対策を万全にして、職員にも十分気をつけてやっていただくようにお願いした中で実施したものであります。決して市の職員は感染していいというふうに考えてスタッフに据えたものではありません。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 職員の中では、もし感染者が出たら、担当業務に穴が開くと、このリスクを避けるために、特に管理職の職員なんかは人が多くなる土日は、穴が開いたら大変なので、管理職である自分ができるだけアートサイトを担当して、今回は相当きつかったというような声も聞いております。このような思いをさせてまで、職員にはコロナのリスクを負わせているという結果になります。やはり私はこういうリスクは職員も同等ですので、中止を判断すべき事例ではないかと私は思っています。これも含めて市長の見解とともに、今後もう一遍市民の声を聞きながら検証するということは非常に大事だと思うんですが、その作業をやられるかどうか伺っておきます。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) まず認識についてでございますが、まず、アートサイトを、いわゆる作品の制作の部分にも非常に多くの職員が従事しました。それは、しかし、外部からの接触をできるだけ抑えたクリーンエリアといいますか、感染のリスクを抑えた上で、そのところで特定の作業に従事していた。また、今度、アートサイトの運営、会期が始まりまして51日間、アートサイトを運営するに当たっては、全ての来場者がそれぞれのいわゆるゲートにおいて熱を測り、そして、熱がない、そして、感染していないということを確認しながら、全てリストバンドを装着してアートサイトを回っていただきました。 そうしたことから、結果的にまず会場内での感染の発生、確認はなかったということは御理解いただけると思います。そのようにして、そこの運営サイトで受付などの業務に当たる職員も、そういう意味ではいわゆるクリーンベニュー、きちっと感染の確認を抑えた、そうしたところで業務についていただいた、これについては御理解いただきたいと思います。 しかしながら、今後こうしたコロナの影響がまだまだ長期間にわたるような場合には、感染症対策はさらに徹底して行っていかなければなりません。そうした意味で、感染対策についてはこれからもこの芸術祭を続ける限りきちっと対応すべき重要な課題として捉え、そして、この部分については特に注力しながら感染対策を進めていく、そういったことについてしっかり計画してまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 職員もそういうリスクに侵されていた、この職員だけはいいんだという発想は、私はそもそもおかしいと思います。その点はどうなんでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 総務部参事。
◎総務部参事(田中久登君) お答えをいたします。 リスクにさらされたというような御質問でありますが、リスクがないように感染対策を、感染対策マニュアルを講じて実施したということでありますので、職員をリスクにさらしたという考えは持っておりません。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) それでは、芸術祭の参加者も同じ対策をしたんですから、問題ないわけじゃないですか。それは何で下げるんですか。
○議長(二條孝夫君) 総務部参事。
◎総務部参事(田中久登君) お答えをいたします。 感染リスクがほぼ大丈夫であろうということは、感染対策の特別部会の方たちからも
意見をいただいた上で判断したものであります。その上で、じゃ、なぜボランティアを募らなかったのか、民間の人から参加をしていただかなかったのかというのは、やはり感染に不安を覚える方というのが当時いらっしゃいました。大勢いたと思います。そういった中で、9月末の段階で全国の緊急事態宣言が解除されたわけですけれども、それ以降も大きな法人等では外出、県境をまたいだ移動をしないようにというようなことを社の方針として出したところが結構多かったということで、人流が動かないというよりは、行動が慎重になったということだと思います。 そういった中で、我々事務局としてもそういった状況の中で協力してくださいというお願いをすることができなかったというのが実情であります。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) ちょっと時間がないので、次に進みます。 続いて、経済波及効果について伺います。 長野経済研究所に芸術祭の経済波及効果の調査を業務委託し、大町市の観光消費は2.1億円、長野県の経済波及効果は4.0億円と公表されました。この事業について、どのような課題があると見ているのか説明ください。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 経済波及効果につきましては、その地域等でイベントが行われることによりまして、それに発生すると予測される経済波及効果を推計値として出すものであります。そこで、今回の芸術祭につきましては、このイベントを通じてどの程度地域の経済波及効果があったのかという部分のところを踏まえまして、今後にあります芸術祭以外のイベントですとか行事等についても参考にするということで実施したものであります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 今回のアンケート調査票には、第1回芸術祭の調査項目になかったパスポート代という項目が加えられています。この項目の追加は誰が決定したものなんでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 前回、2017のときはその他の項目の支出のところにパスポート代も一緒に含まれたということで、パスポート代の部分のところについても明記するということで、仕様書の中で専門業者のほうと調整して加えたものであります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 和田総務部長が答えたということは、和田総務部長が決定したということでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) 私というよりも、仕様書をやって作成するときに、業者等と打合せをして決定したということであります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 仕様書は、じゃ、市長が契約を交わせたということですね。 この経済波及効果調査、これは芸術祭を見に来た人が現地でどの程度消費をしたかというのが消費実態の調査の基本になると思います。これ、事前のパスポート代を入れるというのはおかしいんではないかと私は思っています。このパスポート代金、アンケート調査の中で、当日のサイト入場券など、金額が分かる、明示されているもの全部を合計しますと155万900円になります。これを、アンケート622枚分の1枚平均は2,498円です。これを同じような手法で2万6,058人分に掛けますと、金額にして6,496万2,594円となります。この額は、大町市の消費額2.1億円の約30.93%、長野県消費分の20.96%になるものです。これは消費額の水増しに当たるんじゃないでしょうか。市民から見れば、そう見えますけれども、この点についてはどのような見解でしょうか。
○議長(二條孝夫君) 総務部参事。
◎総務部参事(田中久登君) お答えをいたします。 パスポートを購入する場合には、事前で買う人、当日買う人、様々いらっしゃると思いますが、いずれにしろ芸術祭を開催するに当たっての消費額には変わりないので、算入されていても問題がないものと考えています。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 消費額でくくればそういうことになりますけれども、芸術祭に来られた方が現地でどれだけ経済波及効果がある買物をしたかという調査とは内容が違うと思います。ですから、第1回目ではそういう調査を項目に入れていないんですよ。そういう経過から見ると、これは水増しではないか、市民からはすぐそういうふうに見られますけれども、どう答えますか。
○議長(二條孝夫君) 総務部参事。
◎総務部参事(田中久登君) お答えいたします。 前回も同様に、その他の項目の中でパスポートの購入に係る費用については入れてありますので、調査の仕方については同様であるという認識でおります。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 1回目のアンケート調査を私は全部見てありますけれども、パスポート代というのは金額が加えられていませんけれども、いますか。それ、消費額に計算してありますか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 2017のアンケート調査、全て私見たわけじゃありませんが、やはりパスポート代、その他の項目でパスポート代として加わった方もいらっしゃいます。全ての方がパスポート代をそこにのっけているかというと、のっけてない方もいらっしゃいますので、その出されたアンケート調査によって集計された金額について、経済波及効果を出したという形になります。これも推計値でありますので、絶対そのとおりの確かな数字がそれだけ使われてなったのかということではなくて、ここに示してあります経済波及効果の分析調査の業務のところの中では、この人数に対して大町でこれだけ支出があったので、経済波及効果が長野県でこのぐらい、大町で観光消費がこのぐらいという形で、推定値ということなので御理解いただければと思います。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) このパスポートの欄ですけれども、経済研究所報告の一番最後にもこのアンケート調査の印刷がされています。これには調査項目にパスポートとは印刷されておりません。ところが、実際のアンケート調査用紙にはその他のところでパスポート代というふうに明記されて、必ず金額を記入するように工夫されております。これ自体もかなり意図的な、私は操作の結果と見ていますけれども、前回はなくて、今回はどうしてそういう項目を後で付け加えたんでしょうか、この指示は誰がしたんでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) ちょっとその詳しい部分の経過は承知しておりませんが、前回、大和議員さん御指摘されたように、その他のところで含まれて、記入された方、されていない方がいたということで、今回初めのそのアンケート調査の質問項目のその他部分のところで、調査票のところで書かれたとすれば、そこの部分のところを明確にしたいという意図があったものと考えます。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) こういったものは1回目と同じ条件でデータをつくらなければ、あまり価値がなくなってきてしまうということも言えると思います。この点について、改めてきちんと検証して、市民に報告する義務はあると思うんですが、その点はいかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) その調査票とその調査項目の部分のところについては詳しく承知しておりませんので、その部分のところは調査をかけたいというふうには考えております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) また職員の
意見に戻りますけれども、次回開催の是非については、市内全体のアンケート調査による賛否を踏まえ判断すべきという
意見が載せられております。市長はこれについてどのような受け止めをされているのか。今まで聞いた中で、いろんな検証や結果についても改めて公表するというお約束をされていますので、そういったものを公表した上で、やはり市民アンケート、一般の市民のアンケートを取った上で、第3回目を判断するというのが市長の立場としては正しいやり方ではないかと私は思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) この質問も、今までも議会で御答弁申し上げてまいりました。特にこれ自体が市を二分して、それぞれの
意見を聴取しなければならない、そうした案件ではないと考えております。市民の皆さんの二元代表制の下で選ばれる議会を通じて、きちっとその賛否も含めて判断してまいりたい、このように考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 私から見ると、これ、かなり市を二分する案件であると思いますし、特にこれから取り上げる問題ですが、人口急減時代を迎えて、この芸術祭は2回開いたんだけれども、地方創生の効果は、例えば人口増に結びつく効果はどのようにあったんでしょうか。その辺が、最初の北川フラム氏なんかはそういった創生に結びつくからと言っているだけで、数値目標について明らかにしてということは一切答えておりません。やはりそういったことも含めてきちんと検証して、本当に地方創生に役立つのかどうか、こういった数値目標もはっきりした上で、やるのか、やらないのか、市民の意向調査をした上で決定すべきだと私は思うんですけれども、いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 総務部参事。
◎総務部参事(田中久登君) お答えいたします。 ただいま、今までの2回の開催に当たって、人口増につながったのかという御質問もございました。これまで芸術祭を開催したことによって、定住人口が何人増えたかということは2回の開催だけで検証するのというのは大変難しい。2回やっても、何回やってもそうだと思うんですが、難しいというふうに考えております。しかしながら、2回の開催で来場者数という観点で言いますと7万人ですね、全体の鑑賞者、来場者は9万人なんですが、そのうち7万人が市外からの来訪というふうになっていて、そのうち5.5万人が再訪を希望していらっしゃいます。そういったことで、定住人口にすぐに結びつくというものではなくても、今、市として取り組んでおります交流人口の増につながり、また、再び大町に訪れていただく、そういった面からは、市の地域の活性、地方創生に効果があるものというふうに認識をしております。 以上であります。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 私、今回この市職員の
意見、目にして、物言えば唇寒し、大政翼賛会的な雰囲気の市行政組織の中において、このような率直な職員の
意見が表に現れてきたということについては、相当な職員の覚悟があったというふうに私は見ております。こういった点で、私も将来のまちづくりの中では大町も希望が持てるかなという新たな気持ちにさせていただきました。私はこういった声を大切にしながら、この芸術祭の検証については改めてきちんと検証する、最終的には市民アンケートを取っていただく、こういう線で今後も市長に要望していきたいと思いますので、よろしくお願いします。どうぞ。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) まず、前回2017年のときも職員のアンケートは取りました、まさに匿名で。そのときには270件だったと思いますが、その中で1人だけ、今回議員が紹介いただいたような内容のコメントを残していただいております。今回はたしか2人だったかと思うんですが、そうした少数
意見さえもしっかり聞き、それを次回に反映していく、これは民主主義の原点でありますし、少数
意見だからといって、それを無視していいというものではないということについてはこれからも肝に銘じてまいります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 今回、職員調査で7件について、私どもの調査では声が寄せられております、7件です。後で検証してください。 すみません、時間がなくなりましたので、次の質問に移りたいと思います。 人口急減時代を迎える大町市において、次世代につなげるまちづくりの課題としてどのようなものがあると見ているのか、説明いただきたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 市長。 〔市長(牛越 徹君)登壇〕
◎市長(牛越徹君) 人口急減期を迎える中で、次世代につなげるまちづくりの課題は何かとのお尋ねでございます。 ご案内のように、我が国の人口は平成20年をピークに減少に転じ、当市におきましても昭和35年をピークに減少し続けております。令和2年の国勢調査におきましては、2万6,029人となっております。この人口減少の進行は、雇用や消費需要の縮小に伴う地域経済の停滞をはじめ、地域コミュニティーの活力低下による互助、共助の弱体化、さらには農業や商工業における人材や後継者の不足に加え、公共施設や教育施設、道路等のインフラの維持など、多方面にわたり様々な影響を及ぼすものと懸念しております。 これらの克服は最も困難な命題であり、将来にわたり安心して住み続けることができる持続可能なまちづくりを進めるため、市の第5次総合計画後期5か年計画では、まちづくりのテーマ、5つのテーマに加え、人口減少に歯止めをかけるため、安定した雇用の場の確保や新規起業の支援、大町らしさを生かした新しい人の流れをつくることによる関係人口の創出、そして、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえることなど、重点施策に位置づけ、取組を進めているところでございます。 議員からは、さきの6月定例会において田園回帰1%戦略について、島根県の中山間地域などの事例を挙げ、人口の1%分の定住を増加させることが地域の人口を安定させることになり、そのためには、地域住民と目標を共有することが重要であるとの御提言をいただきました。自治体の人口規模には大小の差はありますものの、こうした理論に基づき、人口増加につながる先進事例について引き続き研究、検討を進めますとともに、大町市のこの豊かな自然環境や子育て施策など一層アピールし、移住定住施策の充実強化を図ることとしたいと考えております。 また、これら多岐にわたる取組を推進するに当たりましては、これまで以上に庁内の横断的な連携を図るとともに、多くの機関、団体との協力体制を構築することが必要であり、また、市民の皆様への丁寧な説明と認識の共有に努め、経済、社会、環境の3側面から持続可能なまちづくりに向け、積極的な取組を進めてまいります。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) ちょっとこの辺、危機感がどのくらいあるのかということで、人数の減少傾向とか、ちょっとデータを用意したんですけれども、時間がありませんので、例えば大町市の将来を担う子どもの出生数、令和3年度、大町市に生まれた子どもの人数は122人と、120人台に突入しました。人口ビジョンでは180人というふうな目標を立てておりますが、これはもう遠く及ばないという状況です。市の子ども・子育て支援事業計画の150人も下回る落ち込みで、平均して、5年間平均でも130人台になってしまう、こういう状況になっております。 9月5日、報道の全国の上半期出生数は初の40万人を割り、年間では統計開始以来80万人台に下落してしまっていると。合計特殊出生率1.30ということで、社人研の推計でも81万人まで減少するのは2030年頃と想定していたんですけれども、この想定を上回る少子化がすごいスピードで進んでいるという状況であります。やはり大町市なんかは全部過疎にも指定されていまして、人口減少は特に激しい状況に見舞われます。相当な危機感を持って見直しをする、しかもスピード感を持ってやらないと、30年一世代と言われる中で取り組むには、1年1年が無駄にできないというふうに私は思うんですけれども、その点について、今後1%人口を取り戻す等の研究、検討するという答弁はあったんですけれども、やはりそこを危機感を持って、スピード感を持つ、これは大事だと思うんですが、市長、その点どうでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) まず、危機意識を持つということは、これは政策の前提であります。平成22年の国調の5年前の国調、平成17年の国調において既に大町市は減少の傾向が見えてまいりました。それが決定的であったのが平成22年の国勢調査でございます。それ以来、私自身は全国に先駆けてと言ってもいいほど、まず移住定住の促進、あるいは子育て支援、次の世代を担う子どもたちをしっかり産み育てていく、そんな環境づくりに着手したところでございます。それ以来、この在任中ずっと、いわゆる社会動態、あるいは自然動態についても、両方の面から人口増加策、そして、高齢者の健康管理、健康を維持することによって延命といいますか、1歳でも長く生きられるような、そうした平均寿命の延伸についても配意しながら取り組んでまいりました。 しかし、これが残念ながらこの2年間は、特に2年半は極めてコロナの制約もあり、出生数がさらに激減した。これはもちろん全国的な傾向ではありますが、それをもろにこの地域は受けているわけであります。そうした影響をできるだけ排除しながら、何としてもこの地域としてできる限りの取組をすることによって人口減少に歯止めをかけていく、少しでも歯止めをかけていく。そしてまた、これは一地域で完結する問題では決してありません。人口の集中がほとんど首都圏に向かっていく、そうした中で、国の施策も、これ、方向転換、対症療法的な対応だけでは解決できないという意味で、国に向かっても少子化対策、人口増対策については抜本的な対策を講じるよう、これも声を上げ、国に求めてまいりたい。その両面からしっかり対応していくということをまず考えているところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 岸田首相も新しい資本主義ということで、新自由主義の転換を訴えたと期待したんですが、実際には東京一極集中を全然直す気がないということが明らかになってきています。国民全体ががっかりしているところだと思いますが、やはり国に向けてきちんと発信していくというのは非常に大事で、特に市長である首長さんの
意見というのは非常に重いと思います。ぜひそういう点は心がけていただきたいと思います。 続きまして、すみません、庁内横断的な取組を進めていくという、先ほど答弁ありましたけれども、私もこの点について、いわゆる総務部に仮称まちづくり課を立ち上げて、取りあえずは建設課が取り組んでいる小さな拠点づくり事業、商工労政課が取り組んでいる
中心市街地活性化事業、それから、まちづくり交流課が取り組んでいる定住促進事業、これらを一元化して取り組む場所をつくる必要があるんではないかというふうに考えているんです。この点についてはいかがでしょうか、市長。
◎市長(牛越徹君) まず初めに、私が総括的な立場から御答弁申し上げたいと思います。 まず、今挙げていただきました各部にわたっている様々な定住促進の対策、あるいは子育て支援の対策、人口増に対する様々な施策は、それは各部署において行っています。今挙げていただいた中でも、例えば八坂支所、美麻支所においても定住促進住宅及びそうして受け入れた皆さんのいわゆるコミュニティー対策、これは両方の支所でもしっかり担っています。それを一元的に1つの部署でそれを担当するには、到底無理がございます。例えば子育て支援はもちろん保育園での受入れ、様々な受入れの、様々ないわゆる児童福祉対策の中に位置づけられ、なおかつそれらの施策と相まって子育て支援対策というのが様々な形で効果が生まれてくるものと思います。 そうした中で、やはりそれぞれの担当は分散しながらも、機能を1つの定住促進策、あるいは
子育て支援策、あるいは人口増加対策という軸でしっかり取りまとめていく、その機能があれば、それぞれの部署で担当しているものについてもより効果が図れる、連携によって効果が図れるというのが、まず基本的な組織の在り方と考えるところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) 私からは、詳細な部分について御説明を申し上げたいと思います。 議員御提案いただきました、例に挙げていただいた小さな拠点、中心市街地、定住部分のところにつきましてはそれぞれ、市長先ほど答弁しましたとおり、それぞれの課、部等で対応しております。しかしながら、庁議という部分のところで、市の意思決定として方向性の部分については大きい方向性の確認をするということをやっております。これで、事務改善等もありますけれども、いろいろな事業を見直しするというのが、やはりそれぞれ毎年必要になってくると思います。今動いている事業自体につきましても、一緒に事業を進めたほうが効率的であるとか、この事業とこの事業は一緒にすることによって相乗効果が高まるとか、この事業は必要ないという部分のところも含めて、そういった部分のところはやはり全庁的に検討する必要性があると。なので、ただいまの例を挙げた部分のところにつきましては、なかなか1つにすぐにするということはできないと思いますが、全体的に見れば、将来的にそういった事業の統合ですとか、そういった部分のところについては検討してまいりたいというふうに考えています。
○議長(二條孝夫君) 残り1分6秒です。大和幸久議員。
◆12番(大和幸久君) 人口減の危機的な状況の中では、ここは私はきちんと、例えば事務事業の聞き取りの中でも担当課は、例えば、100人委員会でも相当苦労していて、通常の商工労政課の仕事の上にこれをやって本当に完結できるかどうか、私の目から見たら、これ無理じゃないかと。やっぱりこういう部門はまちづくり全体を取り組む新たな組織をつくり上げて、そこできちんと対応していかないと、人口減の対策も出てこないんじゃないかと、そういう危機感を持っているんです。これは私だけではないと思うんですけれども、例えば、小さな拠点づくりの建設課にしても、非常に重荷になっている、私どもの手に余るということも聞いています。そういった点もきちんと聞き取りをして、適切な対応、迅速な対応をお願いしたいと思うんですけれども、市長、いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) 初めにお答えいたします。 100人委員会につきましても、小さな拠点につきましても、主管についてはそれぞれ担当課がございますが、その事業を進める上では、それぞれ企画ですとか、福祉ですとか、全ての課が連携して取り組むという形になっております。それをまとめるのが主管課ということで今行っているところであります。先ほどの答弁と繰り返しになりますが、その事業を見据えた上で、将来的にそういったものが統廃合ですとか、新たな事業が起こって大きく動くという分には、プロジェクトを立ち上げたりと、そういった部分については検討したいというふうになってくると思います。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 具体的な例が2つほど議員から提案されました。1つには、信濃大町100人衆のプロジェクトです。これは町なかにおいてまちづくりを進める、これは先ほど答弁でも申し上げましたように、ソフト面とハード面、両面があります。そうした中で、このプラットフォーム、まちづくりを担うプラットフォーム、人材を育てるという観点からは、まちづくりを直接担当する課と、それから、やがてハードにも展開するという観点からは、建設課も共管するような仕組みをつくっております。それぞれの内訳はしっかりそれぞれの得意分野、あるいは市の規則に基づいて直接責任を持つ分野というのはそれぞれ決まっております。 また、コンパクトシティーの延長線上に小さな拠点という取組が続けられております。これはもちろん市街地全体の問題でもあり、あるいは郊外も含めたそれぞれ役割が分担されていまして、例えば美麻地区で、美麻地区を対象として小さな拠点づくりという取組も進められております。これは美麻支所が責任を持って対応している部分です。そのように、やっぱりそれぞれの分野で共通のものは連携しながら、そして、機能を集中しながら、ところが、やっぱりそれぞれ所管のエリアといいますか、事業分野がありますので、それはそれぞれが直接所管したほうがふさわしい部署において担当する。これはなかなか難しい課題ではありますが、仕事に横串を刺すことによって、その調整を図っていく、あるいは庁議というような場において総合調整を図り、そして、基本的な方針を決めていく。そうした軸の中で、よりそれぞれの部署が持つ機能と、そして権限を最大限に発揮する、そうした環境づくりについては特に私どももしっかり気をつけて支援してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) よろしいですか。 以上で、大和幸久議員の質問は終了をいたしました。 ここで、3時30分まで休憩といたします。
△休憩 午後3時13分
△再開 午後3時30分
○議長(二條孝夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続いたします。 質問順位第5位、中牧盛登議員の質問通告は2項目です。中牧盛登議員の質問を許します。中牧盛登議員。(拍手) 〔16番(中牧盛登君)登壇〕
◆16番(中牧盛登君) 市民クラブの中牧盛登です。通告どおり、大学誘致または設置について、2つとして、市民バスふれあい号について市長のお考えをお聞きしますので、よろしくお願いいたします。 初めに、大学誘致または設置についてお聞きします。 信州大学の情報系新学部設置構想に伴い、昨年10月に飯田市が誘致を表明し、11月には長野市も表明をいたしました。今のところ誘致を表明している市は飯田市と長野市の2市と聞いていますが、大町市長として、信州大学の情報系新学部を誘致したいというお考えはないのでしょうか。お聞きします。 以上で、1回目の質問を終わります。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員の質問に対する答弁を求めます。市長。 〔市長(牛越 徹君)登壇〕
◎市長(牛越徹君) 信州大学における情報系新学部の誘致についてのお尋ねにお答えいたします。 信州大学では、大学の第4期中期目標中期計画の中で、人口動態や地域社会、産業構造の将来予測と地域における新たなニーズ等の分析を行い、新学部等の教育実施体制を整備し、社会的な課題解決に当たることができる人材を養成することを掲げ、情報系新学部の設置を検討していると承知しております。これを受け、議員の御質問にありましたように、飯田市では昨年10月に信州大学の学長が飯田市を訪れた際に新学部誘致の意向を表明し、その後、長野市においては、市内に既に工学部が設置されておりますことから、同様に誘致の意向が示されております。 新学部の誘致は地域の高校生の新たな進学先となり、また、若者の流出抑制が図られるとともに、県外からの若者流入の増加につながることにより、人口の増加や地域の活性化にも大きく寄与することが期待されます。さらに、デジタル技術は今後の社会インフラ整備等への鍵となると考えられ、情報系新学部が開設された場合には、非常に大きな地域の強みになるものであり、地域産業の振興に強いインパクトとなることが考えられ、私自身も内心、この情報が報道されたときに大いに心を動かされ、関心を寄せているところでございます。 現在、信州大学ではこの新学部の設置につきまして、学部内で慎重な検討が必要との
意見も多いことから、一旦計画自体を白紙に戻し、改めて新学部の設置目的や養成する人材像について議論を尽くした上で設置場所等の検討を行うこととしたとの報道もありますことから、当市としましては今後情報の収集に努めるとともに、誘致の可能性について検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 我々市民クラブと創生みらいは、会派合同で昨年は山形県鶴岡市、今年は新潟県三条市へ視察に行ってきました。鶴岡市では2001年、慶應義塾大学先端生命科学研究所の誘致、開設により、新しい生命科学のパイオニアとして世界中から注目を集めている研究所を設置しました。ここでは600人を超える雇用が生まれ、若者人材の育成や高度な研究者の集積などから、地域に及ぼす波及効果は年間30億円ということです。また、この研究所では毎年30人の地元高校生が研究助手や特別研究生として活躍しているとのことです。ちなみに鶴岡市の人口は12万人、高速道路も新幹線もありませんが、若者や研究者が集積している事実もお伝えしたいことです。 次に、人口9万3,000人の三条市についてです。総花的になりがちな総合計画を、三条市では人口減少社会の対応に特化して策定をされたものでした。その計画には、若年層の転出抑制として大学を設置または誘致しますと明記し、総合計画策定から6年、令和3年4月に三条市立大学を開学し、その前の年、令和2年4月には三条看護・医療・歯科衛生専門学校を開校しました。その背景には、三条地域の現状と課題がデータに基づいて整理されていること、その分析結果を基に総合計画に載せ、スピード感を持って計画を実現していることなど、我々はこのような2つの現場を昨年、今年と目の当たりにしてきました。 人は感動するから、行動に移すんだとよく言われていますが、今回の質問はまさに感じて動くを今実践をしています。次の質問にいきます。 大町市長として、高等教育機関である大学を市が開設することについて、どのように考えているのかお聞きします。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。市長。 〔市長(牛越 徹君)登壇〕
◎市長(牛越徹君) 市立大学の開設についてのお尋ねにお答えいたします。 大学の開設は、若者の定住によるまちのにぎわいの創出や人材の育成、また、卒業後の市内就職による定住人口の創出に大きな効果が期待されますとともに、卒業生やその関係者の来訪等による関係人口や交流人口の増加などのメリットがあるものと考えております。このため県内では、長野県立大学はその前身となる長野県短期大学が平成30年に4年制大学へと改組し開学し、グローバルマネジメント学科や健康発達学部健康学科などを設け、グローバルな視野を持ち、地域にイノベーションを起こす人材の育成を目指しております。また、議員の御質問にありました新潟県三条市では、地域の基幹産業である金属加工を中心としたものづくり産業の人材を育成することにより、若年層の転出抑制を図ることを目的として令和3年に三条市立大学が開校されております。 一方で、大学の設置には多額の経費が必要となることが想定され、長野県立大学では建設費約109億円、運営費が年間約15億円、また、三条市立大学では建設費約81億円、運営費が約7億円と聞いております。議員の御質問にありました大町市が大学を開設することにつきましては、これらの多額な経費の捻出に加え、少子化に伴い、将来にわたる安定した学生の確保や、当地域の状況にマッチした魅力ある学部学科の創設が可能であるかなど課題は多く、現実問題として考えますと、現時点では直ちに取り組むにはなかなか困難な課題であると判断しております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 令和3年度、大町岳陽高校の卒業生は83.8%が大学などに進学し、その多くが市外、県外に流出していきます。そして、今現在の大町市の18歳から22歳までの人口は僅かに1,005人です。また、18歳から25歳までのこの8階層の人口は1,569人で、全人口2万6,213人の6%であります。これは7月31日現在、住民基本台帳による資料です。こうした若年層における人口減少は長年にわたって当市の課題となっていると考えますが、市はどのように捉えているのでしょうか。お聞きをします。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 人口減少問題につきましては、やはり少子高齢化に伴って毎年その傾向が強まってきているというふうに考えております。市といたしましては、この3月につくりました後期基本計画、それにつきましても、やはり人口減少の社会に対応した課題、それに含めまして、市が抱えます様々な課題に横断的に挑戦し、継続可能な地域づくり、持続可能なまちづくりに向けた取組を進めるということにしております。その部分のところにつきまして、若い世代の部分のところの雇用の場ですとか、そのまま大町で暮らしていける部分のところにつきましては、やはり学校という、大学という部分のところにつきましてはなかなか難しいところがあるんですが、大学を一旦出た後にまた戻っていただく、そういった部分のところと、あと、大町の環境を生かしまして、Jターン、Iターンみたいな形で移住定住施策のほうを進めるという部分も考えております。 この事業といいますか、市を挙げてその部分のところで取組を進めておるわけですが、なかなか定住人口が飛躍的に伸びるという形は今のところ成果が上がっていないわけですが、昨年につきましても93名の部分の移住者が上がったりということなので、引き続き地道な努力を続けながら、持続可能な社会に向けて施策を展開してまいりたいというふうに考えております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 再質問は。中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 第5次総合計画なんですが、この計画は、地域で求める人材の育成に特化した計画だと思っております。そこで、18歳から25歳までの年齢層に焦点を当てた、地域で求める人材育成に関する施策はあるのでしょうか。お聞きします。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 先ほども御答弁しましたとおり、この後期計画につきましては、人口減少社会を踏まえまして、未来に向けたまちづくりにおいて、人づくりを育てる、基本理念としましても、「郷土や文化に誇りを持ち 心から地域を愛するひとを育てる」という形で、将来像につきましても、「未来を育む ひとが輝く信濃おおまち」という形で策定したものであります。それで、重点施策につきましても5つ掲げてありますが、その部分のところで、若年層に特化したという部分ではないんですが、安定した雇用の場の確保を図ったり、新規起業育成の支援の部分と、あと、若い世代の子育て、出産、そういった部分のところをとなえるというのを重点施策にしております。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありますか。中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 要は、地元の高校生が卒業して、8割以上県外に流出していきます。そして、そのまま都市部で就職するから、この大町市に戻る若者は僅かしかいない状況ということになっています。ですから、これを転換して、大町市にとどまり続けてもらうような施策を考えるべきだと思うんですが、先ほどお聞きしましたが、若年層における人口減少はあまり課題とは見ていなかったというように聞こえました。やはりいろんな人材育成が総合計画で計画されていますが、私にとりまして、とりわけこの高校卒業してから25歳ぐらいまで、この辺が非常に薄くなって、人口が1,500人しかいませんので、この施策をやはり本当に真剣に考えていただきたいなと思うわけですが、いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 今、中牧議員から御指摘あったとおり、やはり高校卒業して25歳までの間の方たちにつきましては、やはり進学、就職という部分のところで地を離れる方が多いということで認識しております。そこに向かって、総合戦略の中でこれといった部分の強い施策は展開できないわけであります。その部分につきましても、今後地域として生きていく、若い若年層の方たちが大町にとどまっていただくという部分のところはやはり必要だと思いますので、その部分については、今後施策の細かい詳細な内容については検討してまいりたいというふうに考えております。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 私からも補足して御答弁申し上げます。 まず、お尋ねにありました18歳から25歳、これは一番大事な世代層であります。この世代層が、いわゆる人口ピラミッドでいえば本当にそこが薄くなっている、細くなっているということについては、私は早くから注目しております。なぜかというと、それは人口の再生産を担う大事な次の世代を増やしていくために必要な厚さというものがなければなりません。そういう意味でも、非常にこれは危機感を感じておりますが、実はこれは今、議員の紹介にもありましたように、長野県全体でも平均すると約8割が高校を卒業すると同時に、自分のそれぞれの仕事を求めて、あるいは自分の特性を伸ばしていくために、それぞれの大学、専門学校などに進む、それが一番大きな直接の要因であります。 課題は何かというと、その世代層をこの地域にとどめるということが1つ。これにはやはり高等教育機関が必要であります。もう一つが、大学など、あるいは外に出てもう一旦勉強した上でまたこの地域に仕事を求めて帰ってくる、Uターン、あるいはJターン、これはもう一つの政策の柱になるんではないか。その両面から考えていく必要があります。 最初の、やはりこの地域、小さな人口の集積しかないこの地域で高等教育機関を設けるというのは容易なことではありません。議員の紹介にありました三条市は、三条市自身も大きい、6万ほどの強なんですが、その隣にあります燕、あるいは加茂市、あるいは南にあります見附市、これを4つを合わせますと20万の人口になります。そのくらいの人口の集積があり、なおかつもともとそうしたところで地場の産業が盛んなところは定着する可能性も大きいし、三条市立大学は極めて大きな役割を果たす、そうした期待が大きくあります。 私ども、それがない、ないと言って指を折っているんではなく、何とかそうしたことで、例えば地域の魅力を向上させることによって、最初に学校がありき、それでもう人が集まる、そうした環境ができないものか。そういったことについてはこれからも検討していかなければなりませんし、また、もう一つ、やはり人口集積のために移住定住策にもしっかり力をつけていく。そのためには、働く場がなくてはなりません。これからも、量だけではなく、それぞれのここに住もうとする皆さんのそれぞれの特技や、それから長所、あるいは働きがいがある、そうした職場を、質の問題も含めてきちっと整えていく。そして、私どもの移住定住策のテーマはやはりターゲットの世代として20代、30代、40代までとしておりますが、より若い世代の皆さんにターゲットを絞って、これから政策をブラッシュアップしていく、そういったことについても考えていかなければならないと考えるところでございます。 いずれにいたしましても、今、議員から御提案いただいておりますいわゆる高等教育としての大学、あるいは学問を修めるその場所というのはやはり一番最初に目につきやすい、大勢の皆さんに、若い世代に目を向けていただける1つのアイテム、この地域にとってはその手がかりとなるものでありますので、しっかりこれは検討を続けてまいりたいと改めて考えるところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 大学設置、また、誘致について、こういった事業を進めるに当たり、いろんな困難な問題、学生が集まるのかどうか、また、大学の運営費がどのくらい必要なのかとか、文科省との調整等々、山ほどあることは理解するところです。ただ、三条市が大学を設置するに当たり参考にしたのは、人口2万6,000人、北海道の名寄市です。名寄市は2006年に名寄市立大学を開学し、この取組について三条市は参考にしたということも伺ってきました。このような現実を見ると、大学設置や誘致は決して夢や幻ではないと思いました。市長の考え方次第で方向は決まるのではないでしょうか。 先ほど市長の答弁で、信大の情報学部誘致では大いに心を動かされ、関心を寄せているところだというような答弁がありました。もしふだんから大学誘致とか大学設置に関する準備が、データが整理されて、準備が整っていれば、この事業を起こす考えは市長にあるでしょうか。あまり無理しない程度でお願いしたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) やはり指折り数えれば、難しい課題ばかりではありますが、だからといって、それ、頭に置かなければ問題は解決できません。そうした意味で、もちろん何とか手がかりがあれば、向かっていきたい。一足飛びにはいきませんけれども、手がかりを見つけて何とか、本当に狭い隙間ではあっても、検討を進めていきたいと考えるところでございます。 なお、令和2年のことでございます。内閣府が地方創生総合戦略の一環として、首都圏にある国立大学を中心に、地方にキャンパスを移転する、そうした大学のキャンパスをそれぞれ誘致したい地方公共団体、そしてまた、地方へ進出したい大学、それをマッチングさせるサイトを開設いたしました。現在このサイトには、700を超える地方自治体が登録しております。県内においても、長野県をはじめ23の自治体がその時点で登録したということでございます。 市にも照会がありまして、その条件というものが、いわゆるマッチングサイト、求人票に対して受入れ側としてどういう課題、あるいは提供できるメリットを紹介しているんですが、課題として1つには、例えば、建物と土地の提供あるいは貸与、それについて大町市の方針を問われています。土地については、市有地であれば無償貸与を検討できる。市有地以外であれば、土地所有者を紹介する。それから、例えば設置に関する財政支援、大町市においては制度なし、ただし、長野県の支援策と連動した支援を検討したい。あるいは、運営に係る財政支援、制度がありません、このような回答をして、これを、一応エントリーしたんですが、やはり直接国のほうから照会があって、これではとても厳しいですが、もっと検討の余地はないですかということもあって、現在これは登録が保留になっております。 そういうことから考えますと、やはり私どもにとっては一足飛びでそこまで誘致とか、あるいは自らつくるということについては非常にハードルが高いわけですが、やはり近年の公立大学の開設というのは近隣の例で見ますと県内でも、先ほど申し上げましたように平成30年の長野県立大学のほか、29年には長野大学、東信にあります長野大学が上田市立の、また30年には諏訪東京理科大学が諏訪地域6市町村による公立大学として設立主体を変更して開学しました。いわゆる公立大学となったわけでございます。先ほど申し上げましたように、大学を開設することについては非常にハードルが高いものと認識はしておりますが、既に設立されている大学の新たな学部の新設や、あるいは再編に伴う新たな立地、また、既存の大学のサテライトキャンパス、先ほど申し上げたようなサテライトキャンパスの誘致などにつきましては、今後の検討の対象にし得るものと考えております。 そうしたことから、市としましても人口減少に何とか歯止めをかけるとともに、地域経済の活性化を進める上では、移住定住施策や企業誘致なども積極的に進め、また、先ほど申し上げましたように信州大学の新学部の誘致やサテライトキャンパスの誘致を含め、人口減少対策に向けたマンパワーの集積の手段の1つとして情報の収集に努めるとともに、先進事例などを参考として誘致の可能性について検討してまいりたい、このように考えるところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 想定外の答弁をいただけましたので、次へいきます。 市民バスふれあい号についてお聞きします。 現在、循環線を含めて9コースある市民バスふれあい号の現状と課題はどのように整理されているのかお聞きします。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部長。 〔総務部長(和田泰典君)登壇〕
◎総務部長(和田泰典君) 市民バスふれあい号の現状と課題は何かとの御質問にお答えいたします。 現在、ふれあいバスは9コース11路線で、そのうち8コースが定時定路線、また、常盤東地区の1コースをデマンド方式により運行しております。令和3年度の乗車状況は、全コースで6万5,585人の利用があり、2年度から1,147人、1.8%増加しております。しかしながら、元年度との比較では約17%減少しており、土曜日の運行を取りやめたこと及びコロナ禍による出控えが大きな要因であると考えております。 市民バスの課題としましては、市民が利用しやすいか、また、必要とされる公共交通となっているかが課題であると認識しております。そのため、市では利用者のニーズを把握するために本年7月に利用者アンケートを実施し、109名の方から回答をいただきました。アンケートでは、運行ルートや停留所の位置、料金については8割以上の方が「今のままでよい」と回答されましたが、運行時刻では26.2%の方が「不便を感じる」との回答でありました。アンケートでの
意見としましては、免許返納者にとってはなくては困る、バス以外に移動手段がないのでありがたい、バスがあるので買物に行ける等のほか、便数が少ない、遠回りで時間がかかる、土日も運行してほしい、停留所を増やしてほしい等の御
意見をいただいております。 市としましては、少子高齢化の進行により、今後さらに公共交通の重要性は増すものと考えられますことから、市民からの御
意見や先進地の事例などを参考に、市民バスが市民にとって利用しやすい、必要とされる公共交通となるよう検討に努めてまいります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) それでは、循環線についてお聞きします。 平成28年度から南コースは社、松崎、館の内と常盤泉、松原地区を追加、北コースは大原、借馬、俵町公民館を追加しました。その効果はどのように分析されているのでしょうか。お聞きします。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 コースの変更につきましては、毎年度市民バスの見直しを行っております。その中で、利用者の状況、アンケートと交通の空白地帯をなくすような形で路線を検討しているということであります。バスの見直しにつきましては、先ほど繰り返しになりますが、アンケート調査、あと、情報交通課の電話事業者の聞き取り、提案によりましてその見直しを図っているものであります。 議員今お尋ねいただきました路線につきましても、その部分のところの要望を踏まえて、公共交通会議を踏まえて実施したと。それによって、やはりその部分の、新しく増設された部分のところ、エリアのところにつきましては、ちょっと人数は詳細に今、手持ちで持っておりませんが、その部分の方たちの公共交通の足として役立っているというふうに考えております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 今の循環線ですが、コースを追加したことで利用者は増えたのかどうかお聞きしたいんですが。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) すみません、お答えいたします。 コースを増やした部分のところにつきましての数値は今は持ち合わせておりません。申し訳ございません。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 次の質問です。常盤東コースの現状と課題はどのように整理されているのでしょうか。お聞きします。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。 〔総務部長(和田泰典君)登壇〕
◎総務部長(和田泰典君) 常盤東コースの現状と課題は何かとの御質問にお答えいたします。 令和2年4月に開始したデマンド運行につきましては、利用者の声を踏まえ、昨年4月に利用可能地域の拡大やバス停の増設、また、利用しやすい運行時間に変更するなど見直しを行っております。利用状況につきましては、2年度の登録者数は52名で乗車人員は延べ305人でありましたが、昨年度では登録者数68人、乗車人数は452人で、登録者及び乗車人数共に増加しております。なお、現時点での登録者数は75名で、利用者の約8割が65歳以上の方であります。 デマンドの課題としましては、先ほど御答弁申し上げました市民バス全体の課題に加え、デマンドは登録制であり、利用者が限られることと認識しております。また、利用者へのアンケートでは、予約が面倒との
意見がある一方、76%の方に定時定路線よりデマンドのほうがよいとの回答をいただいており、自宅まで送迎することが利用者のニーズに合致しているものと思われます。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) デマンド交通の課題は利用者が限られることということでしたが、ちょっと理解に苦しむんですが、利用者が限られるというのはどういう課題なのか。この課題の対策というのは何を考えたのかお聞きします。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) 御説明いたします。 利用者が限られるということにつきましては、登録制であるため、その部分のところで利用制限、通常のほかの市民バスのように、誰でもすぐに気軽に使用できるという部分のところが若干困難、課題であるというふうに考えております。 その部分のところにつきまして、運行事業者に登録後、瞬時にしてそのデマンドバスを利用できないかということも検討しておりますが、その部分についてはなかなか今現在のところは明確な方針が出されておりません。先進地に行きますと、利用登録につきましてもIT技術、スマホか、そういった部分のところのインターネットを利用して、登録してすぐに使えるというところもやられている自治体もあるというふうに聞いております。その部分のところにつきましても、やはり費用の部分のところで、システム導入ですとか、その運行管理というところでなかなか難しいところがありますので、その部分のところについては今後さらに調査研究のほうは進めてまいりたいというふうに考えております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) この常盤東コースは、デマンド交通として令和2年度から試験的な運行を実施されてきています。試験的な運行はいつまで実施されるのかお聞きいたします。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 デマンドバスにつきましては、令和2年から試験的な運行ということで始めたわけですが、今年、令和4年度で既に3年経過しております。その利用者、利用できる登録の方たちからは非常に好評をいただいておりますので、このまま試験運行から本運転のほうに切り替えるような形で検討を進めているところであります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 令和4年度はこのまま本格的な運行にするということでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) そうですね。デマンドバスにつきましては、常盤の東コースのところについてはデマンドでやっていきたいというふうに考えております。なお、定時定路線も使い勝手がいいという部分の話も聞きますので、そこの部分のところとどのような形でハイブリッドで取り入れるか、それも費用面がありますので、そこも含めて検討はしていきたいと思いますが、常盤東コースにつきましてはデマンドということで運行してまいりたいというふうに考えております。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 令和2年度、3年度と試験運行でしたが、どんな実験をされてきたのかお聞きしたいと思いますが。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 実験といいますか、デマンドを常盤の東コースで実施するに当たりましては、やはり利用者がまだデマンドの交通の運行方式ということが理解できなかったという部分のところがありますので、自治会のほうに御相談するとともに、運行事業者についてもそのオペレーションのやり方ですとか、そういった部分のところを実験的に常盤東で行ったという経緯がございます。実験というわけじゃありませんが、その部分のところでその運行の利用者アンケートを取って、先ほど御答弁しましたとおり大変好評をいただいているということであります。 やり方につきましても、実際、中牧議員からも提案いただいて、乗り方みたいなものを映像で作成しまして、それぞれ常盤の自治会の方たちにも見てもらうような形を取っております。実際問題、やった部分のところで運転手の皆様にちょっと御
意見をお伺いしたところ、やはり先進地でやられているデマンドにつきましては、迎えに来るのは自宅まで来るけれども、大町の場合は停留所が限られていると。そこの部分のところもフリー乗車みたいな形でもうちょっと融通を利かせることがあれば、利用者の利便性も高まるし、比較的利用される方も増えるじゃないかという御
意見をいただいております。その部分につきましても、今後ちょっと検討を進めてまいりたいと思います。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) ぜひ本格運行へ入る前に、このデマンド交通で土日祝日運行の実験も実施してみればと思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 運行する際には、やはり経費等もかかりますし、運行事業者の状況もございます。土日運行をやめたという経過には、利用者が非常に少なかったという部分がありますので、本数についても、買物に行ったりとか、目的に応じた形の時間帯が取れるかというところも含めて、あと、費用の部分のところについても検討してまいりたいというふうに考えております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 部長の手元に、そこにはなくていいんですが、部長の手元にこのデマンド交通のデータというのは全部届いていますか。今、要はいろんな細かいデータ、月曜日から金曜日までの、それから、1便から4便までですか、5便から8便までか、そういった細かいデータというのはきちんと部長の手元に来ていますか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 ただいま私のところにあるのは乗車人数の数で、本数別、便別のデータというのはちょっと持ち合わせておりません。すみません。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) それでは、お聞きします。これ、私がお願いして担当者につくっていただいた資料ですが、デマンド交通で1人乗車の割合がどのくらいあるかと頼んだんですね、つくってくれと。そうしたら、令和3年は79.9%です。令和4年は89.1%です。だから、1人乗車の割合がおおむね8割以上、非常に高いんです。もうタクシーと一緒です。そうすると、1人乗車の割合が高くなるということは、公共交通の在り方として検討しなければいけない1つの課題だと思うんですが、こういったデータは来ていますか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) 正確な数字までは報告を受けておりませんが、やっぱり利用者が1人の方が多いということは報告を受けております。地域の公共交通ということでありますので、やはり大勢の方に利用していただきたいということも考えております。先ほどから申しておりますアンケートにつきましても、やはり利用されている方というのが65歳以上の方が圧倒的に多いということであります。利用者の数から含めますと、デマンドだけじゃなくて、全体の市民バスの利用者からしても、大町の全体の人口から65%の方は1万人程度いらっしゃいますので、その方が本当に利用できるような形の公共交通になっていないという部分のところは理解しているところであります。 しかしながら、アンケート調査を実施した部分のところでは、免許を持っていたり、そういった部分のところで、自分でまだ動かせるという方も、やはりお元気な高齢者の方がいらっしゃいますので、その部分のところは考慮した上で、実際免許返納されたりですとか、病気、通院される方に必要なもの、買物という部分のところがやはり多い目的地になりますので、そこのところの世代といいますか、利用の利便性が上がるような形の部分のところは今後考えていかなければいけないというふうに考えております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 市民バスの関係、それから、特にデマンド交通の関係なんですが、アンケートよりも細かなデータ、実績というものをきちっと整理してほしいんですね。我々のほうからこういうデータが欲しいんだけれども、あるかと言うと、つくってくれるんですよ。あれば、つくる必要ないんですよね。ふだんからそういうデータ、いわゆる細かい実績をきちんとデータ化して、グラフにするとか、見てすぐ分かるようにつくっておいてほしいんです。 次の質問です。市民バスふれあい号の今後の方向性について検討していることは何かお聞きします。
○議長(二條孝夫君) 答弁を求めます。総務部長。 〔総務部長(和田泰典君)登壇〕
◎総務部長(和田泰典君) 市民バスふれあい号の今後の方向性について、どう検討しているかとの御質問にお答えいたします。 市民バスは市民を対象に、特に高齢者や運転免許を持たない方等の移動手段として、日常生活の支援を目的としております。そのため、市民バスは市民が安心して安全に外出することができる、利用しやすい公共交通でなければなりません。市民バスの利用者の85%が60歳以上の方で、主な利用目的は買物、通院となっております。そのため、利用者の目的に沿ったより利便性の高い路線となるよう、先ほど御答弁いたしました課題について検討を進めてまいります。 運行形態につきましては定時定路線を基本と考えておりますが、常盤東地区のデマンド運行は本年3年目を迎え、定着化しつつあり、利用者の満足度も高いことから、対象地域の拡大について検討を始めております。なお、安曇野市のデマンド運行では、目的地を停留所以外の路線沿線でも降車が可能としたことにより、利便性が向上したと聞いており、当地域でも実施の可能性について運行事業者と調整を進めてまいります。市では、デマンド運行の導入に際して庁内委員会を設置し議論した経過があり、今後の在り方につきましては、その委員会により庁内横断的に市民バスの在り方を検討してまいります。 将来、一層少子高齢化が進み、交通弱者の日常的な移動手段として市民バスの重要性は高まるものと考えており、市としましては、より利便性の高い交通手段となりますよう、費用対効果を勘案しつつ、効果的、効率的な運行を検討してまいります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 平成30年4月に市民課、福祉課、教育委員会及び八坂、美麻両支所など関係する部署が連携し、今後の市民バスの方向性を検討することを目的として、市民バス在り方庁内検討委員会が設置されました。その検討委員会では、今後の市民バスの方向性についてどのような答えを出したのでしょうか。お聞きします。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 ただいま御質問の庁内の委員会につきましては、30年に設置しまして、市民バスの在り方について庁内的、横断的に在り方を検討するということでそれぞれ関係各課を集めて委員会をつくったというところであります。30年4月のときに第1回を開催しまして、利用者の現状と課題を把握して、30年6月に駒ケ根市のデマンドの視察を行いました。そして、30年の10月、第2回目では視察の報告と各課からの
意見、今後の方向性について原案を、たたき台を出していただきまして、元年の11月にこれまで進めてきました方向性の確認をした上で、常盤東コースのデマンドを導入したということで、翌年から常盤東コースにデマンドを導入したという経過であります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) この検討委員会ですが、私の平成30年の一般質問に対しての答弁なんですが、これまで検討委員会で検討されました主な内容は、市民バスの現在の運行形態と課題を整理し、大町市にふさわしい今後の公共交通の在り方について幅広く検討を行うというふうになっているんですね。今、部長お答えいただいたんですが、よく聞いてなかったんですよ。よく分からなかったんですが、この今後の市民バスの方向性について、一体この検討委員会はどんな答えを、具体的な答えを出したのかと、ここだけ教えていただけますか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 元年の部分、最終のときのその市民バスの在り方検討委員会の結論といいますか、方向性につきまして、平成32年、これは2年度からですが、新たな運行方式に切り替えることを目指すという部分のところ、そこの部分のところについては、地区ごとにふさわしい方式を決定する。デマンドの在り方について、全市域的にデマンド交通とするか、地域によっては路線バス方式の併用方式とするかの検討を行うということであります。在り方検討委員会、ただいま申し上げたものが主なものということで、それを全庁的体制で対応できるか、市民に説明を重ねていくということが結論であったと認識しております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 今の全市的にデマンド交通とするか、または地区によって路線バス方式など併用方式とするとか、そういうのはこの検討委員会で何を検討するかですよね。この検討した結果、全市的にデマンド交通としましょうとか、地区によってと、どこの地区が路線バス方式にするんでしょうかと、これはやはりある程度、今後ですから、今後の市民バスの方向性についてしっかりした答えが出ているのかどうかもう一度確認したいんですが、この委員会の答えが。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) 令和元年のときの委員会では、検討するという部分のところで、試験的に常盤東地区にデマンドを導入して、後で検討するということで、しっかりした結論というものは出ていなかったというふうに認識しております。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 要するに、この検討委員会は令和元年11月以降開催されていませんよね。その理由は何なんでしょう。お聞きしたいと思いますが。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 この庁内委員会につきまして、自分もちょっと資料を取り寄せて確認したところ、第1回目の協議スケジュール、ここのところで、課題の整理を行って関係課から
意見を聴取する、先進地の視察を行って具体案の検討をして、改善点の決定までということにしております。そこで、先ほどちょっと御答弁申し上げましたが、常盤の東地区においてデマンド運行の導入を試験的に決定したということで、それ以後、御指摘のとおり令和2年、3年は開催をしておりません。 庁内委員会につきましては、庁内横断的に市民バスの在り方を検討するという形の委員会でございますので、本来であれば毎年その効果、在り方を検証すべきであると考えております。今年度につきましては、去年今年と利用者のアンケートを聴取しておりまして、その結果を踏まえまして、今年度は開催するというふうに指示をしております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 今年度から開催するということですね。また復活するということなんですね。それでいいんですか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) 復活と申しますか、本来であれば、こういった形で、在り方で、東地区のデマンドを導入したわけでありますから、その経過についてはやはり庁内委員会で再度その効果の検証をすべきだと思います。復活ということになるかと思いますが、今年度はその部分を踏まえて開催するということであります。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 開催するということですので、ぜひお願いしておきたいのは、これまで市民バスの運行は市民生活の移動手段の確保、利便性しか考えてきませんでしたが、今後はまちづくりと連携することを考えてはいかがでしょうか。お考えをお聞きしたいと思います。いわゆる
中心市街地活性化とか、そういった意味でまちづくりの施策と一体的に公共交通が取り組んだ、そういうことも検討してはいかがでしょうかということですが。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 議員御指摘のとおり、これまでは交通の移動の手段ということが主な目的で取り組んでまいりました。これで市のほうのまちづくりに関与して、市民バスの有効などのような使い方がということは、今後詰めなきゃいけない部分もあるんですが、そういった部分のところでまちづくりと合致した市民バスが運行することによって、利用者が増えたりですとか、市民の利便性が上がったり、街に出るお年寄りが、機会が増えたりということにつながるということであれば、やはりその部分のところの施策についても関係課で、その
意見につきましても、庁内委員会で横断的な会議、
意見を聴取することできますので、そこの部分のところも踏まえて議題として挙げたいというふうに考えております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) せっかくですので、まちづくりと連携するために、循環線のエリアというのをデマンド交通にすることも検討していただきたいと思うんですが、いかがですか。
○議長(二條孝夫君) 総務部長。
◎総務部長(和田泰典君) お答えいたします。 今回の質問に当たりまして、やはり市民バスの在り方、担当はどう考えるかという部分のところ、特にデマンド交通を来年度に向けてはどうするかということをやはり検討してまいりました。今、常盤東コースでやっているんですが、常盤全域な形で展開できないかというところをちょっと検討を進めたいというふうに思っております。あと、社の地区につきましては、やはり地勢が長いといいますか、幹線が1本という部分のところもありますので、2本か、ということもありますので、循環線、定時定路線のほうがふさわしいだろうという部分のところ。あと、市街地と平の部分につきましては、やはりそこまでエリアを広げてできるのかという部分のところも踏まえて、なかなかデマンドというところがすぐには導入はできないというふうに考えております。 人口が少ない部分のところ、特に美麻、八坂につきましては、市民バスから乗り継いでまた地域振興バスのほうに移ったりという部分がありますので、そこの部分のところが本来であればデマンドがふさわしいのかなというふうには考えております。そこの部分のところにつきましては、支所ですとか、その運行事業者を含めまして検討のほうはしていきたいというふうに思っております。 以上です。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) 市長にちょっとお聞きしたいんですが、市長は3つの大事として、事を起こす、物を生かす、人を生かすということをよく答弁されています。私は、その事を起こす前の準備というものができているのかどうかだと思うんですね。先ほどの大学の誘致のこともそうですし、市民バスのこともそうなんですが、やはり事を起こす前の準備がしっかりと、現状と課題の整理がデータに基づいて整理されているのか、この辺が少し薄いんではないかと私は思えるんですが、その準備についてやはり今万全なのか、不足しているのか、市長の率直なお考えをお聞きしたいと思います。
○議長(二條孝夫君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 確かに事を起こすには、やはりその準備が非常に大事だということは痛感するようなところでございます。準備というのは、やはりふだんから情報を収集すること、そしてまた、現在取り組んでいることの現状はどうか、それについてきちっと分析すること、それは分析するそのデータをしっかり把握すること、そして、データを整理することによって課題も見えてくる。そういった観点から、もう一度、特に市民バスについては取組の仕組みを考えていかなければならないと考えています。 先ほど御指摘がありましたように、デマンドバス、デマンド方式、たしか平成30年、御指摘のとおりですが、駒ケ根市ではそれまで大町市と同じように循環、あるいは放射線状のいわゆる路線バスの形式を取っていたんですが、全市一斉にデマンドに切り替えたという情報を私、得たものですから、具体的に駒ケ根市の当時の市長といろんな
意見交換する中で、実際のその現場を見せてほしいということを依頼して、そうした取組になったんですが、これも十分な準備があってしたわけではなく、たまたまそうした情報に接し、そして、駒ケ根市における検討の仕方が各集落全てにおいて
意見交換をしながら、デマンド方式でいいということになったという、やっぱりそうしたプロセスを踏んでいる。 また、地形的にも、地勢的にも大町のように中心市街地があって、それに各集落がある程度まとまっているということから、いわゆる路線バスの方法を取ったんですが、駒ケ根市の場合には広く本当に分散している。中心市街地は比較的規模が小さく、その周りに相当広い範囲に、薄く広く広がっていると言ったら失礼になるかもしれませんが、そのような形式だったために、路線バスではなかなかカバーし切れないところがたくさんあるということが背景にあったようですが、そういうことを学んできたわけですが、それについては先ほど総務部長から答弁申し上げたように、やはり大町市内では全てにデマンドバスというのはやはり路線が、それぞれ街道筋があるというようなことも含めて、路線バスを中心としながら、できるところはデマンドにするという、そんな方式に切り替えたという経過があります。 前に戻りますが、やはり準備ということでしっかり課題を、現状を分析することによってしっかり課題を整理した上で、次のステップに進む。では、その課題を解決するためにどのようにしていくか、それが事を起こすことにつながるんではないか、改めてそのように考えるところでございます。一生懸命分析、現状の把握、分析から始めてまいりたいと考えるところでございます。 以上でございます。
○議長(二條孝夫君) 再質問はありませんか。中牧盛登議員。
◆16番(中牧盛登君) いろいろお聞きしましたが、ぜひデータに基づいたPDCAを回していっていただきたい、そんなことを申し上げまして、質問を終わります。
○議長(二條孝夫君) 以上で、中牧盛登議員の質問は終了をいたしました。 以上をもちまして、本日の日程は全て終了しました。 本日は、これをもって散会といたします。大変御苦労さまでした。
△散会 午後4時27分...